商品開発担当のカレーだより vol.9 「現地に学ぶ」こと

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無印良品では、日本や世界の各地域で日常的に食べられている料理や食文化を紹介したいと考え、そのための商品開発手法の一つとして現地視察を行っています。

とはいえ、頻繁に現地へ行くことはできません。なので、行ったときにはターゲットにする料理を中心に、いろいろなお店で試食をしたり、市場にはどんな食材が集まってきているのか、どんな食器や調理道具が使われているのかを見たりと、ここぞとばかりに食まわりのことを調査します。

昨年訪れたタイでは、グリーンカレーやレッドカレーが中心でしたが、お店によってちょっとずつ異なる味わいや食材の組合せ方はもちろん、現地の方にどのメニューが人気なのかも観察しました。自分が食べるだけでなく並んでいる料理やメニューブックも貴重な情報源です。お店によっては厨房の様子を見ることもできました。

24時間営業の青果市場(タラートタイ)では、タイでつくられている野菜や果物、ハーブ類をチェック。新鮮なハーブ類や唐辛子の種類の多さと量の多さに、タイ料理で多用されている理由がわかりました。

レモングラスを栽培している農園へも足を運びました。レモングラスは植えてから約半年ほどで収穫を迎え、温暖な気候のタイ中央部では季節に関係なく収穫することができます。日本でレモングラスというと、ハーブティーで使うようなカットされた葉の部分だけがスーパーに並んでいることのほうが多いのですが、タイ料理では根っこから上、約40センチほどの茎の部分をよく使うので、市場で見かけるのは白っぽい根っこ部分がほとんど。ココナッツミルクにもよく合うので、カレーやスープにも入れるほか、サラダや炒め物などにも輪切りのレモングラスがたくさん入っています。

すでに知っていることもあれば、会社にいても調べられることもありますが、国内、国外問わずその土地の気候や環境を体感することで、そこで食べられている料理や味の傾向、使われている食材の意味を実感することができます。「現地に学ぶ」ことを大切に、商品を通じて食文化の奥深さを伝えていければと考えています。

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