ウールフェルトのハンドメイド小物

天然のウールを100%使用し、キルギス共和国の伝統的な手法により全て ハンドメイドで作られるフェルト小物をご紹介します。

天然のフェルトは暖かい。

キルギス共和国で作られるこのフェルト商品は、天然のウールを100%* 使用し、キルギスの伝統的な手法により全てハンドメイドで作られています。 市販のフェルトは、ポリエステルで作られているものも多いですが、この天然フェルトは100%のウールと石鹸、そして水だけで作られるのです。

* 生成りのフェルトはメリノウール、グレーはメリノウールとキルギス在来の有色羊のウールを使用

古くから、羊とともに遊牧民として生活をしてきたキルギスの人々は、地域の資源を活用して、山岳地帯の極寒の中で暖かく暮らす知恵を育んできました。 そこで育つ羊たちは、山岳の寒さに耐えられるように、自然と温かい毛をまとうようになるのです。

縫い目がない

フェルトの生地を縫製することなく、型にはめたり、ニードルパンチという手法で形を整えていくため、縫い目がまったくありません。 そのため引っ掛かりがなく、バッグなどはものの出し入れがしやすいのが特徴です。 多少の個体差があるいびつさもまたハンドメイドと天然素材の暖かみを感じさせてくれます。

とがった形の秘密

ウールフェルト小物入れ・ユルタ型
この商品名にある「ユルタ」とはなんでしょう。 実はこの小物入れの形は、キルギスでの伝統的な家の形に由来します。遊牧民の生活が残るキルギスでは、この移動式の住居が今もなお使われています。放射状に渡された梁に、羊の毛で作られたフェルトをかぶせて、屋根や壁の覆いにし、家の中では絨毯としてもフェルトをたくさん敷きます。寒い山岳地帯に住むキルギス人にとって、フェルトは生活に欠かせない道具なのです。

ペトログリフに込められた意味

古代の人々が岩石に刻んだペトログリフ。キルギスの草原には遊牧民たちによるペトログリフが多く残されています。 それぞれの形には、後世に伝えるための特別な意味が込められているそうです。

  • ペトログリフの刻まれた岩

  • このシンボルは「アルガリ(中央アジアに生息する野生の羊)」を表し、意味は「富、スピード」

贈り物として

ウールの暖かさ、ハンドメイドの丁寧な作りのフェルト商品は、大切な人への贈り物にも良いかもしれません。

キルギスと無印良品

キルギスという国は、ソ連崩壊の影響が未だに残り、経済的にあまり裕福とは言えない国です。農業の不振などもあり、人口の15%が出稼ぎに出ています。 しかし、キルギスには、地域の素材を上手に活用するノウハウと高い技術がありました。 商品の開発や、物流、安定生産などに支援があれば、特産品を生み出せる力を持っていたのです。 そこで、JICA(独立行政法人国際協力機構)の協力のもと、キルギスと無印良品がお互いに学び合うことで、 先人の知恵に根ざした天然素材のフェルト商品を世界で販売できることになりました。この取り組みはすでに6年目に入り、技術や品質管理がますます向上し、 継続的な発展を遂げています。