「手前味噌」と言う言葉があります。手前とは「自家製」や「自前」という意味。味噌は「趣向をこらしたところ」の意味があります。かつては、各家庭で味噌をつくり、それぞれがいい味を出すために工夫をこらしていました。
おいしい味噌ができた時、「手前どもの味噌は…」と自家製の味噌そして家を誇りに思う。自分を家族を誇る言葉として「手前味噌」という言葉が生じたとされています。
松坂みそ店では熱を加えて強制的に発酵を促進することはせず、外気の温度をそのままに、初めから天然醸造にこだわっています。味噌の発酵は止まりません。
卸売りはさることながら、店頭での小売りの大切さを忘れてはいけないと創業者の思いを引き継いでいます。小売店に置いてあるにもかかわらず、わざわざ店頭においで下さった方との会話が一番の活力になります。
古くからお付き合いのある農家さんからは、地域で収穫された大豆を松坂みそ店に持ち込み味噌を仕込んで、大迫(おおはさま)~~地区産の大豆を原料とした地域の味を守り続けている皆さんもいらっしゃいます。