生活のベースをつくる無印良品と暮らしに彩りを与えるイデー。
MUJI meets IDÉE は、このふたつが考える「心地よい暮らし」を提案する企画です。

【特集】注目の若手作家による初のリトグラフ「RETURN」
パリと北アイルランドを拠点に世界で活躍する建築家・アーティストのナイジェル・ピーク(Nigel Peake)。彼の一冊のドローイング集に出会い、そこに広がる独特の世界観に新鮮な驚きと魅力を感じたイデーが、パリの歴史ある版画工房イデム・パリ(Idem Paris)でのリトグラフ制作を依頼しました。
ラインナップ
カラフルかつ緻密に描かれたナイジェル・ピークの作品は、身近な風景や都市の建物などを題材にしながら、私たちが想像しなかったような新しい視点を与えてくれます。
今回、ナイジェルが製作した全14作品のうち、インテリアに取り入れやすい軽やかなカラーの7作品を、無印良品イデー取り扱い店舗で販売します。
作品はすべて直筆サインとシリアルナンバー入り。数量限定につき、なくなり次第販売終了します。
※エディションNo.はお選びいただけません。
※イデーショップ直営店では、上記作品を含めた全14作品を販売しております。
テーマ「RETURN」について
今回の作品のテーマは「RETURN」。過去12年の創作活動の中から彼自身が14の作品を選び出し、今の彼が感じる視点と新しい命を吹き込むことで、過去に戻りつつも新しい作品を生み出す試みがなされました。イデーが今回の作品制作についてナイジェルにインタビューした際、以下のように話しています。

「自分の過去10年、12年ぐらいずっと創作してきた中から選んだものに戻りつつ、それを新しい視点で紹介することが出来ると思ったんだ。「RE」+「TURN」でTURNさせることによって、また別の視点から新しいものが出てくるのがいいと思ったし、古い作品を改めて見ることで、そこに何かを見いだすことができると。(中略)今回選んだ14点については、別の命を吹き込むことによって、また新しい視点で見られる。過去に戻りつつ新しいものを生み出すことを考えて“RETURN”というテーマにしたんだ」
各作品について、ナイジェル自身が次のようにコメントしています。
(左)TICKET「パリのメトロチケット。使い終わると使用済と印字されるんだけど、その印刷が薄いから、少し切って使い終わったことが分かるようにしているんだ。本当は風景を描いていたんだけど、どんどんフォーカスしていったらチケットが残って。最終的にはランドスケープをミニマムにして、チケットにフューチャーしたんだよ。」
(右)BLOCK「長く借り住んだパリの友人宅から見えた風景(アパートメントブロック)。賃料の代わりにプレゼントした作品を元にしたんだ。」

リトグラフができるまで
リトグラフは、19世紀からポスター芸術に多用されてきた版画の技法のひとつ。イデーでは、その伝統の技法を受け継ぎ、ピカソやマチスの創作も支えてきた工房、イデム・パリに制作を依頼しています。
リトグラフは使用する色ごとに、薄い色から順に刷っていきます。職人が長年の経験と勘から絵の具を混ぜて理想の色を作るところから、作品づくりは始まります。

使用する色ごとに版をつくり、薄い色から刷っていきます。

試し刷りしたものでナイジェルが発色をチェック。

色を重ねて刷って、ズレがないか職人たちと一緒に確認。

思い通りに刷り上がると、思わず笑顔がこぼれます。

刷り上がった作品ひとつひとつに、ナイジェル自身がサインを入れました。