日本の木でできた家具
日本の山の現状
日本は国土面積の約7割を森林が占める、世界第3位の森林大国です。そして、そのうち約4割は人の手で植えられた人工林です。今の日本の山には、約80年前の先人たちが私たちのために、植え・育ててくれた豊富な森林資源が残されています。しかし、国産材自給率は約4割に過ぎず、過去当たり前に使われていた日本の木は安価で利便性のいい素材へと切り替わり、結果、山を維持管理するための経済循環が失われつつあります。そして、私たちの木に対する価値観も大きく変化してしまいました。
無印良品が目指すこと
オフィス空間は、利便性はいいが、安価で、冷たく、無機質、経年劣化する素材が使われることが多くあります。1日のうち、3分の1以上の時間を過ごすオフィス空間。家の中だけでなく、「はたらく場も暮らし」と捉えると、素材にぬくもりを感じられるものを使い、愛着の湧く環境をつくるこがとても大切だと気づくことができます。「木は生き物。曲がり、傷つき、反るもの。」天然素材である木は、利便性だけを比べると新素材には劣るかもしれません。しかし、木が持つ優しい質感や木目のゆらぎ、経年変化による味わいは、他の素材では代え難いものであるのも事実です。私たちは、「日本の木でできた家具」を通じて、快適で感じ良いはたらく場を提案しながら、山林課題に向き合い、「木」という、持続可能な資源を100年後の未来に繋げていくためにできることを考えていきます。
「日本の木でできた家具」は、
丸太を余すことなく活用することで生まれた3種類の板からお選びいただけます。
※店舗によりお取り扱いできる板が異なります。詳しくは店舗にお問い合わせください。
中空パネル
丸太の中心から板や柱を取る際に出る、丸みのついた辺材を無駄なく活用し作られた板です。
木表(きおもて)側を内側に向けて集成材にしていくことでパネル内に空洞ができ、強度がありつつも、同じ厚みの木材と比べて比較的軽いのが特徴です。
台形集成材
立木の穂先や間伐材など、丸太の中心で柱が取れない小径木をできるだけ無駄なく活用し作られた板です。
「小節」が多いですが「抜け節」は少ないのが特徴です。
丸太から一度台形型のパーツを切り出し、再集成することで、多くのパーツが集まってできた板なので、反りや割れに比較的強いのが特徴です。
三層パネル
表にくる一層目は節が埋木で補修された綺麗な板を使用し、目や手に触れる機会の少ない二、三層目には節あり材を活用することで、素材を無駄なく使った板です。ラミナと呼ばれる板を集成して作った薄い板を、木目方向が直行するように三層貼り合わせて作られているので、方向性がなく、加工性がよく、比較的反りに強いのが特徴です。※無塗装も割れ防止のため、短辺のみUV塗装をしています。
地域の木でつくる
「日本の木でできた家具」は、定番の3種類の板以外に、ご使用になる地域材を使った特注家具製作のご相談も可能です。詳しくは対象店舗にてお問合せください。