日本の木でできた家具

日本の山の現状
日本は国土面積の約67%を森林が占める、世界3位の森林大国です。そして、その森林の約4割は人工林です。今の日本の山には、約80年前の先人たちが、今を生きる私たちのために、植え、育ててくれた、豊富な森林資源が残されています。
しかし、現在日本での国産材自給率は約30%にすぎず、経済的観点から管理が行き届かず、森林の荒廃が問題になっています。
住宅は木造から鉄骨に、床や壁、建具は木調のシートに、テーブルはメラミンの天板に。約80年前までは当たり前に使われていた日本の木は、機能的かつ安価な素材へと切り替わり、結果、山を維持管理するための経済循環が失われていきました。
それと同時に私たちの木に対する価値観も大きく変化してきました。
「木は曲がり、傷つき、反るもの。」天然の木を使う上では当たり前のことですが、機能面だけを比べると新素材に劣るかもしれません。しかし、木が持つやさしい質感やぬくもり、経年変化による味わいは、他の素材では代えがたいものであるのも事実です。
先人たちが私たちに資源を残してくれたように、この持続可能な資源を100年後の未来につなげていくために、私たちにできることを考えます。


無印良品が目指すこと
無印良品は、想いを共にする企業と共創しながら、山と企業、山と生活者の繋がりを取り戻し、持続可能な「感じ良い暮らしと社会」の実現を目指します。
今までもこれからも、自ら山に足を運び、生産者と「顔の見える関係」を構築しながら、素材の自社調達を行い、同時に生産者と一緒に山や木への理解を深めていきます。
そしてその経験を生かし、できるだけ多くの皆様が山との繋がりを取り戻せるよう、山や木の現状や課題だけでなく、それに勝る「魅力」を、商いを通じて伝播していきます。


「日本の木でできた家具」は、
丸太を余すことなく活用することで生まれた3種類の板からお選びいただけます。
※店舗によりお取り扱いできる板が異なります。詳しくは店舗にお問い合わせください。

中空パネル
丸太の中心から板や柱を取る際に出る、丸みのついた辺材を無駄なく活用し作られた板です。
木表(きおもて)側を内側に向けて集成材にしていくことでパネル内に空洞ができ、強度がありつつも、同じ厚みの木材と比べて比較的軽いのが特徴です。

台形集成材
立木の穂先や間伐材など、丸太の中心で柱が取れない小径木をできるだけ無駄なく活用し作られた板です。
「小節」が多いですが「抜け節」は少ないのが特徴です。
丸太から一度台形型のパーツを切り出し、再集成することで、多くのパーツが集まってできた板なので、反りや割れに比較的強いのが特徴です。

三層パネル
表にくる一層目は節が埋木で補修された綺麗な板を使用し、目や手に触れる機会の少ない二、三層目には節あり材を活用することで、素材を無駄なく使った板です。
ラミナと呼ばれる板を集成して作った薄い板を、木目方向が直行するように三層貼り合わせて作られているので、方向性がなく、加工性がよく、比較的反りに強いのが特徴です。
自分の地域の木でつくる
「日本の木でできた家具」は、定番の3種類の板以外に、ご使用になる地域材を使った特注家具製作のご相談も可能です。詳しくは対象店舗にてお問合せください。
