coしぶや|渋谷区子育てネウボラ

事例 No.007
時期
2021年8月
エリア
東京都渋谷区
カテゴリー
保育施設
業務範囲
コンセプト企画、内装デザイン、サイン計画、造作家具設計、什器・家具納品
  • #国産材活用
  • #オリジナル建材

今あるべき子育てのかたちとは?

渋谷区に新しく建設された、「co しぶや 渋谷区神南ネウボラ 子育て支援センター」の空間づくりを担当しました。 このプロジェクトのはじまりは2020年2 月、「子ども・保育・教育領域」と「コミュニティ・まちづくり領域」から価値創造をしているまちの研究所株式会社から、渋谷区の子育て支援施設のプロポーザルでの提案で連携できないかとご相談をいただいたことがきっかけです。
まちの研究所の保育への考え、子育て環境づくりに対する考えに共感し、無印良品もプロポーザルへ参加しました。
「coしぶや」は、渋谷区子育てネウボラ内に企画・設置された施設です。
住民流動や共働きが多くなっている都市部での子育ては、地域との接点を作るのが難しい状況となっています。
これにより、どこに・誰に相談したら良いかがわからず、子育てに関する不安を抱えてしまい、産後鬱や子どもへの虐待行為などが生まれる原因のひとつとなっています。
妊娠期からの切れ目のない子育て支援の新しいかたちとして、社会の仕組みを作ることが、渋谷区には必要なのではないか、ということから施設の設置にいたっています。

子育ての、みらい。

渋谷区の課題点から、「子育ての、みらい。」というコンセプトをまちの研究所と共同で考えていきました。
子育てをする人としない人、大人と子ども、まなびとあそび。
それぞれを分類するのではなく、あらゆる「人・もの・こと」がいつのまにか出会い、つながっていき、そこからあたらしい子育てが見えてきて、広く発信されていきます。
「地域みんなでこどもを育てる」ということが実現できる場を創造する、という提案をしました。
このような考え方に共感していただき、運営者 まちの研究所、協力企業 良品計画というチームで、渋谷区からプランを採用していただくことができました。
ここから、2021年8月のオープンに向けて具体的にプランを進めていきます。

木の香りと温もりが心地よい空間

無印良品では、まちづくりから子育てと暮らしを一体として考えることを目指し、カフェ、アトリエ、プレイグラウンドなどを、まちの研究所のコンセプトを元に共同で企画し、デザインしていきました。
日本の木など天然素材をふんだんに使用した手触りや香りが心地よい、さまざまな遊びの仕かけを詰め込んだ遊具や家具。
これらを外部のクリエイターも交え連携をしながら、全体の空間プロデュースをしていきました。

2階にある「プレイグラウンド」には、通称モッキンガムという大きなジャングルジムを設置しました。
幼児期以降のこどもたちが体と頭を使って遊ぶ遊具です。中にはすべり台やはしごがあり、上まで登ったりすべり降りたり、思わず中に入ってみたくなる仕掛けがあります。
「アトリエ」スペースは、自由に創作活動を深める、ひらめき・気づきの場です。
たまご型のライトテーブルは中に照明を入れているので、天板が光ります。
本来廃棄される予定だったさまざまなマテリアルを光を通してみることで、こどもたちの感性を刺激します。

3階は靴を脱いでこどもと大人がゆったり過ごせる「子育てひろば」です。
弧を描くように配置されたルーバー状のパーテーションは、仕切りでありながら、ベンチになったり、トンネルにもなったりとさまざまな使い方ができます。
木の温もりと香りにつつまれる、やわらかな空間です。

まちづくりから子育てを考える

2021年8月のオープン以来、たくさんの子育て家庭の方に利用していただいており、その数は毎月約1,500~2,000 組にもなります。
運営者であるまちの研究所は、コミュニティコーディネーターを配置し、地域の事業者と連携をして、素材をあつめたり、イベントや子育て相談の実施、ワークショップや、まちへ飛び出してアート展示をするなどのさまざまな活動も行っています。
利用者の方からは、「こどもたちが色々な体験を通して想像を膨らませられる場所」や「大人も楽しむことのできる空間」といった声もいただいています。

地域の親子がゆったりと遊んだり、子育て相談をしたり、気軽に交流することができる、地域に開かれた子育ての場となりました。 親子も地域の方も、分け隔てなく心地の良く過ごせる、まち全体で作っていく空間です。

ご相談の流れ

  1. ご相談

  2. 現地調査

  3. コンセプトメイク・設計デザイン

  4. 見積もり・ご契約

  5. 施工〜お引き渡し

まずはご依頼ページよりお気軽にお問い合わせください。