スターライト工業株式会社|社員食堂

事例 No.009
時期
2022年5月
エリア
滋賀県栗東市
カテゴリー
オフィス
業務範囲
コンセプト企画、内装デザイン、サイン計画、造作家具設計、什器・家具納品
  • #国産材活用
  • #地域土着化
  • #アップサイクル
  • #ワークショップ
  • #DIY

「共創」でつくる

「人々が集いつながりあい、新しい価値を生み出す場所を作りたい」とスターライト工業さまより打診があったのは、2021年5月でした。
食堂ができてからおよそ30年、特に大きな改装もなく、今ではただ食事をするスペースになってしまい、昼の時間以外、有効的に使えていないとのことでした。
そこから食堂の有効活用・福利厚生の充実・ 社員同士の繋がりの向上を目指した食堂にリニューアルしたいとご依頼いただきました。
場づくりのビジョンが明確で、無印良品でも大切にしている考え方でもある『共創』をスターライト工業さまも掲げていることもあり、お互いリニューアルの方向性に共感できた状態でスタートしました。
WEBで事前に打合せを重ね、現場にお伺いしました。社員の方の動線や使いづらい点、変更したい点、今後どう使っていきたいかなどお話いただき、その内容をもとに提案資料を作成しています。

みんなでつくる社員食堂

提案したコンセプトは「みんなの食堂」です。
食をきっかけに仲良くなる空間をめざしました。
食堂というカテゴリーを飛び出し、はたらく場の中のみんなで使う生活の一部になるような空間の提案をしています。
植物を入れること、国産材の木材を使うのはもちろん、ソファの生地は再生PETからつくられたカバー、廃棄された衣料品の繊維からつくられたボード、そして、材(ここでは土)の地産地消とサスティナブルを意識しながら、どうしたらコミュニケーションが活性化するだろうかを考え提案し、議論を深めていきました。
植物の樹種も管理を担当する方とコミュニケーションをとり、樹種の選定をおこないました。
「この子(植物)をいれたい」ととても愛着をもっていただきました。

つながりを作り出すには?

出来上がった空間を今までと同じように使うだけでは、コンセプトである”人々がつながり合う場所”は作れません。
社員の方々のモチベーションをあげること、自主性を促すことを目的に、いっしょに空間を仕上げることをDIYでワークショップとして行いました。
その一つがDIYで仕上げる土壁づくりです。
せっかくつくるなら地産地消で、自分達の手でつくり、そうすることで愛着が湧き、その後のメンテナンスも自主的におこなえるだろうと考え、今回は土壁をつくることになりました。
このリノベーションと同時期にスターライト工業さまの敷地のとなりで幹線道路工事のために敷地の一部を削る際に発生した残土を利用しています。
この土を社員のみなさんと一緒に乾燥させ、ふるいにかけ、実際に塗ることまで行いました。
特にふるいにかける工程は、必要分の約1.5tの土をふるわないといけないため、2週間かけて交代で作業し、180名もの方で実施していただきました。
その時に自然と経験者は初体験の方に自主的に説明をおこない、普段あまり交流のない部署との会話があったとお聞きしています。
土壁塗りDIYワークショップ当日には約60名の方に参加いただき、社員のみなさまといっしょに楽しみながらつくる空間が完成しました。

余白を残したスペースとその後の活動

完成後には、食堂の名称も「社員食堂tsudoi」と決定し新たに運用も開始しています。
計画時に余白を残したスペースでは、セミナーやヨガがおこなわれており、さまざまなイベントが開催されています。
とても楽しい雰囲気が伝わり、食堂ひとつで社員のコミュニケーションが促されており、担当者の情熱に圧倒されました。
今後は食堂のトイレのリノベーションや余白のあるスペースでのイベント開催なども、いっしょに取り組ませていただくことが計画されています。

ご相談の流れ

  1. ご相談

  2. 現地調査

  3. コンセプトメイク・設計デザイン

  4. 見積もり・ご契約

  5. 施工〜お引き渡し

まずはご依頼ページよりお気軽にお問い合わせください。