素肌にウール!?「洗えるウールインナー」を試してみました
商品ができるまでの裏話や、実際試してみた感想を、お客様に近い視点でご紹介します。
今回は、2月8日に発売した、ウール100%でできた「洗えるウールインナー」をご紹介します。
ウール100%の肌着
ウールというと、セーターやコートなど冬の素材というイメージが強く、ウール100%の肌着!?ということで、発売前からスタッフの間では話題になっていました。
無印良品のものづくりの中で大切にしていることの一つに、天然素材への取り組みというのがあります。
自然からもたらされる素材そのものの魅力を大切にしたいという思いからです。ウールという天然素材の魅力を存分に体感できる、そんな肌着を作りたいという開発者の思いからこの商品は生まれたそうです。
そうはいっても、これから暖かくなるこの時期にウールの肌着!?と感じるかもしれません。
この肌着は、年間通して着られる肌着というコンセプトで作られていて、ウールを使っていますがあえて春夏シーズンに発売しているそうです。なぜなら、ウールには素材自体に抗菌防臭性があり吸湿性に優れているため、特殊な加工を施さなくても、冬は温かく、夏はムシムシした湿気を吸収して涼しいという、天然の温度調節機能がそなわっている生きている素材なんです。
気軽に手に取っていただける肌着を目指して
ここ最近、アウトドアブランドなどでウール100%の肌着がちょっとしたブームになっています。
開発にあたっては5社くらいのサンプルを比較検討したそうです。市場の価格帯は5,000円~10,000円くらいで、正直肌着にそこまでお金をかけられる人はそう多くないと思います。
今回、この商品は1,990円です。発売するにあたって苦労したところが、この価格だそうです。
なんでこの価格が実現したのかというと、ウールの原料をほかの商品と共有して使うことで価格をおさえられているそうです。
また、色展開はオフ白と黒の2色のみ。使いやすい色に絞り込むことも価格をおさえる一因になっているそうです。オフ白の色は、染めてなく、ウールそのものの色でできているので、よく見ると白にも薄いものや少し黄味のあるものなど商品によって多少の個性があります。それも天然素材ならではの味わいの楽しさではないでしょうか。
ウール100%でできた肌着を、まず手に取ってもらいたいとい、そんな強い思いで1990円が実現したそうです。
実際着用してみました
まず手に取った第一印象は、思ったよりしっとりしてるなという感じがしました。
表面は少しザラザラしていて、うっすらとスラブ感があります。着てみるとザラザラした感じは気にならず、ほどよくフィットする感覚がありました。この肌あたりにたどり着くまで、数回のモニターを重たとのこと。
そしてほどよいフィット感は、ポリウレタンなどのストレッチが入っているわけではなく、編地そのものによるものだそうです。
脇には洗濯ネームがなく洗濯表示がプリントなのも、チクチクするネームを切ったりする必要がなく、すっきりしていてうれしい仕様。
そして、丈はお尻がすっぽり隠れる長さで、少しくらい動いてもインナーが出ることはないほっとする安心感のある丈です。首回りも適度に空きのある広めのクルーネックなので、重ね着するものを選ばず、着回ししやすそうです。
ニットの下に着用して、外出先から暖房の効いている部屋の中に移動し、部屋の中は少し汗ばむくらいの室温でしたが、一般的な冬向けの肌着のような暑すぎる感覚はなくサラッとした着心地でした。汗のにおいも気にならず、天然の防臭機能が効いているのかなという印象でした。特にフレンチスリーブは、この時期、ニットの下にキャミソールやタンクトップを着るのは少し抵抗があるときに、肩をおおってくれる安心感があり重宝しそうです。お手入れは、洗濯機で手軽に洗え、洗濯後も風合いは変わることなく着られました。
一年中着られる「洗えるウールインナー」、これから活躍の場が増えそうです。