(閉)イオンモールとなみ

【イオンモールとなみ】「ねこのくら工房」さん(後半)

宮脇さん

イベント・地域情報/地域情報

2023/07/02

無印良品イオンモールとなみが、地域で愛される「人・お店・企業」をご紹介するシリーズ第8弾の後半「ねこのくら工房」さんです。
世界遺産にも認定されている合掌造り集落、和紙作りの伝統産業が継承されている富山県南砺市五箇山地域に「ねこのくら工房」さんはあります。
 
船着場

昔この集落にあった冬場の唯一の交通手段だった河川連絡船の船着き場の名前が「ねこのくら」だったこと、トンネルが開通し自動車交通が可能になってもずっと忘れないでいてほしいという宮脇さんの想いから「ねこのくら工房」と名付けられました。
「地元産の大豆を使うこと、消泡剤は使わないこと、天然にがりで固めること」
昔からこの土地で当たり前にあった「ふつう」の豆腐の作り方を守り、法要や祭りの料理にも今も欠かせないものとなっています。
 
大豆

100%富山県産、そのうちの80%は地元南砺市産の大豆を使用しています。
「エンレイ」という大豆の品種はタンパク質が豊富に含まれていることで甘みがあり、豆腐製造には一番合う品種とされています。
豊かな自然に恵まれるこの地域には、山からの湧水や石灰質が多く含まれている土壌が、豆腐作りに適した環境だったことも商品を美味しくする要素になっています。

原材料となる大豆は洗浄、選別し、季節によって変化する気温や湿度などの状態を見極めながら、12時間から14時間と大豆の浸水時間を変えていきます。
 
石臼

すり潰す部分が石臼になっており、そこで摩砕した大豆に山からの湧水を加え、蒸気で一気に100℃まで加熱します。
 
真空

機械の中を密閉、真空することによって、蒸気で低いところから高い所へ炊き上がったら大豆を吸い上げ移動させます。
圧力をかけろ過することによりおからと豆乳が出来上がります。
 
おからと豆乳
 
豆乳

100%国産大豆で出来たおからはきれいなクリーム色、そして出来立ての豆乳は暖かく優しい口当たりと充分な自然な甘み、香りまで甘く驚きでした。
おからは新しい商品の開発やお客様へのサービス、同地区で平飼いされている鶏の餌として無駄の無いように活用していきます。
 
泡取り
 
泡取り2

豆腐を作る工程の中でどうしても避けられないのが「泡」です。
泡が残っていると食感が損なわれてしまうなどの理由から、消泡剤を添加し泡を消すことが多くあります。
消泡剤と呼ばれる食品添加物を加えて泡を短時間で消す方法もありますが、消泡剤は基本的に加工中に消滅、または残存していてもごく微量であるため、加工助剤として扱われ、表示が免除されているのが現状です。
消泡剤を使わず手作業で丁寧に泡を取り除く作業は多くの手間と時間がかかりますが、五箇山堅豆腐は学校給食にも使われているため子供たちにとっても安心安全のために欠かせない作業の一つです。
 
にがり投入

豆乳を固めるために打つ凝固剤も、海水から天然塩をつくる際に必ず残るものとして天然のにがりを使用しています。
 
ざるとボール
 
型入れ

水を抜く量によって豆腐の硬さが決まるため、少しずつザルとザルとボールを使って水を抜き、木綿布を敷いた型箱に入れていきます。
 
重石

機械で強い圧力をかけて水分を抜くため、大豆の栄養も凝縮されます。
木綿布を端からゆっくり引っ張り上げ、仕上がりの豆腐にきれいな布目が出るよう整える作業を幾度と繰り返します。
 
冷却

ちょうど良い堅さに整うと、型箱を引き上げ流水で冷却しカットします。
いかに成型から水晒しまでを効率的に行うかで、豆腐の日持ちに関わってくるそうです。
 
切り出し

大きな一丁を切り出して出来上がった堅豆腐は見るからにずっしりとした重厚感があり、
素材の味を存分に感じることが出来ました。

最適な素材や環境はもちろん、特別なことはしない「ふつう」の作り方にこだわり素材のもつ力を最大限に引き出す。
「豆腐作りはシンプル。だからこそごまかしがきかないので、ふつうのことを当たり前にやるだけ。」
とおっしゃる宮脇さん。
「ふつうというのは基本に忠実ということでもあり、一番難しいことかもしれない。
でも覚悟をもってこの世界に飛び込んだときからずっと続けていこうと決めています。」
伝統を守りながらも挑戦を楽しむ「ねこのくら工房」さん。
 
店内

お近くにお越しの際はお立ち寄り頂き、皆さんの温かさがたくさん詰まった商品を是非お試しください。

<農事組合法人五箇山特産組合 ねこのくら工房>
〒939-1923
富山県南砺市下梨2074
TEL 0763-66-2678
営業時間:9時~17時
https://nekonokura.com