世田谷砧

【世田谷砧】夏だから、発酵!~vol.1.ぬか漬けと微生物のおはなし~

漬けて取り出したよ!

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2021/07/07

7月に入り、暑い日が増えてきましたね。
夏は塩分補給したいし野菜も取りたい。そうだ、今年こそぬか漬けに挑戦しよう!と私は思っていてもなかなか手が出ません。
今大学で、私は発酵食品について勉強してます。そんな私だからこそ知っていること、それは…ぬか漬けは面倒くさい!
 
ぬかづけができるまで

一般にぬか漬けはぬかどこを作るところから始まります。
具体的には米糠と食塩を混ぜて練ったものに野菜の切れ端などを入れて数日経って発酵させたらそれを取り出す(捨て漬けといいます)、この捨て漬けを1~2週間繰り返す作業です。
この時点で手間ひま凄くかかるな~と私は思います。

しかし、これらの作業が必要なく、すぐに漬けられるぬかどこがあります、それが…無印良品の発酵ぬかどこです!
 
発酵ぬかどこ パッケージ


この発酵ぬかどこはすぐに漬けられる上に、ぬかどこの管理は従来の1日1回ではなく、週に1回のかき混ぜで大丈夫なのです。
ほぼ毎日ハードな生活の私にもやさしい!
でも、どうして?とみなさん思うかもしれません。その謎をこれから紐解いていきましょう

それではLet’s go~!


その1 なんで無印良品の発酵ぬかどこはすぐに漬けることができるの?

先程説明したぬかどこをつくる過程が既に施されているからです。

他にもうま味成分のグルタミン酸が多く含まれる昆布、ぬかづけの味を引き締める唐辛子、ぬかづけに香りや栄養分を与える酵母など、これらは一般のぬかどこでも、ぬかづけを美味しくするために入れることもある材料ですが、これらの原材料もこの食品表示のとおり、含まれています!
 
原材料名


その2 なんで無印良品の発酵ぬかどこは毎日混ぜなくても大丈夫なの?
乳酸菌

一般にぬかどこには乳酸菌が含まれていて、これをかき混ぜることで空気と触れて発酵し、酸を生み出します。 この酸が他の細菌の数を減らす、いわゆる抗菌をします。

無印良品の発酵ぬかどこは、ラクトバチルス サンフランシセンシスという抗菌性の高い特別な乳酸菌を使って発酵させているため、毎日かき混ぜる必要がないのです。

しかし余りにもかき混ぜずに放っておくと、ある種類の酵母が空気中の酸素を使って悪臭を発生する可能性もあるので、週に1回は混ぜることをおすすめします。


 
愉快な微生物たち

他にもぬかどこ、ぬかづけには乳酸菌だけではなく色々な酵母や細菌が含まれていてぬかづけの味や栄養に関与しているのですが、詳しくは未だ解明されていない部分が多いです。

手前味噌という四字熟語の基となった、昔の人が自分の家で自分が作った味噌が一番美味しいと自慢しあったというエピソードがあります。

これは味噌づくりの過程を見ているからだけではなく、味噌をつくる人の手や住む環境にいる微生物よって味が異なるからであると私は考えていて、ぬか漬けにも同じようなことがいえるかもしれないと思いました。

ぬかづけについて考えれば考えるほど、自分が作るぬかづけがいかなるものか気になります。

ということで、次回、実際に作ってリポートします!お楽しみに~