無印良品はもともと、ものをつくるというよりは、「探す、見つけ出す」という姿勢で生活を見つめてきました。永く、すたれることなく活かされてきた日用品を、世界中から探し出し、それを生活や文化、習慣の変化に合わせて少しだけ改良し、適正な価格で再生してきました。
2003年からは、この活動を「Found MUJI(見出されたMUJI)」と名付け、さらに世界の細部にまで入り込みながらよいものを探す旅をはじめました。
見出されたモノたちの中には、そのままの品質ではわたしたちの生活に入りにくいものもあります。それらを今の生活の品質基準に合わせて、作者と対話しながら改良し、無印良品のものとして仕立て直します。
今回のテーマである「紙のもの」の中から、もみ紙(京都府・綾部市)をご紹介します。
こちらの「カードケース」は、京都府綾部市黒谷町で800年続く伝統産業「黒谷和紙」を使用しています。
軽く、丈夫で、手にになじむ素材。複数枚重ねることでふんわりとした感触も得られる点が印象的な和紙です。
楮(こうぞ)を原料としたしなやかで丈夫な和紙は、紙タグの補強部材として使用されたり、座布団カバーにも使用されていました。紙にコンニャク糊を手で均等に揉みこむことで加工しやすい素材へと変化します。
もみ紙は布のように縫製することもできます。
約10分間、方向を何度も変えて均等に手揉みしてできたこの紙には、天然素材と手仕事ならではの表情があります。
表面は凸凹しており、触り心地は柔らかながらも丈夫に作られていて、カードを入れたり名刺入れとしても使うことができます。
カードケース以外にもブックカバーやポーチもご用意しております。
ご来店の際には、ぜひ手に取ってその質感を感じてみてください。
無印良品 イオンモールKYOTO