アトレ恵比寿

【アトレ恵比寿】MUJI BOOKS 書籍のご紹介『センス・オブ・ワンダー』

【アトレ恵比寿】MUJI BOOKS 書籍のご紹介『センス・オブ・ワンダー』

MUJI BOOKS

2021/07/02

【アトレ恵比寿】
MUJI BOOKS書籍のご紹介

『センス・オブ・ワンダー』
出版社:新潮社
著:レイチェル・L.カーソン 訳:上遠恵子
税込1,540円
 
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神秘さや不思議さに目を見はる感性= センス・オブ・ワンダー。
すべての子どもが生まれながらに持っているこの感性を、
いつまでも失わないでほしいという願いのもと書かれた本書。
大人になった「かつての子ども」である私たちにも是非読んでほしい本です。

大人になるにつれ、日々、時間に追われ、些細なことに目を向けられなくなり、
生活の機微を心を開いて感じとることが少なくなったように思います。
些細なことにも目を輝かせて、夢中になって遊んだ子どもの頃のことを懐かしく思い、
大人になってしまったこと少し寂しく思うこともあります。
もし、あの頃のように、心を開いて、出会うものすべてに好奇心を抱き、
自然の営みを感じながら生きることができたらどんなに豊かな気持ちになれるのだろう。
そんな憧れを抱いていた私は、本書を読んだことで、より一層憧れを強めることになりました。

この本を読んでいると、頭の中には、子どもの頃に遊んだ公園や、
旅行で行ったキャンプ場や海水浴場など、自然と触れ合った楽しい思い出が浮かび、
その時感じた波や風の音、植物の香り、夏の日差しが照りついて暑かった記憶なども一緒になって思い出されました。
都市部に住んでいた私にとって、自然が溢れている場所は特別な場所でした。
特別な場所で得た経験は大人になった今でも感覚と共に鮮明に思い出され、
心を若返らせてくれます。
それは、きっと忘れていた「感じる」ということを思い出させてくれたからだと思います。

著者は「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではないと言います。
出会う事実のひとつひとつが知識や知恵を生み出す種子だとしたら、
さまざまな情緒やゆたかな感受性は、この種子を育む肥沃な土壌だと。
感受性を磨くことで、思いやりや憐み、
賛嘆や愛情などの様々な形の感情が呼び覚まされます。
感受性を磨くことは、出会う事実に意味を見出し、自分を成長させることができたり、
他者の気持ちを推し量り、思いやる想像力を身につけられるでしょう。

子どもの頃感じたセンス・オブ・ワンダーをいつまでも失わずにいることで、
これから生きていく生活の景色は大きく変わりそうです。
見慣れたものや、些細なものの中にも様々な感動の粒が潜んでいるかもしれません。
もしかしたら、時には子どもから教わることもあるでしょう。
その時は、自分自身も子どもに戻り、一緒に感動を共有したいですね。
感動の分かち合う喜びは何よりも幸せなことですから。


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