こんにちは!無印良品 イオンモール橿原です。
今回、奈良県のLOCALMUJIで取り扱いをしている、「農業生産法人ポニーの里ファーム」様の訪問レポートをお届けします。
奈良県高市郡高取町。「くすりのまち」とも呼ばれるこの街は、古くから薬狩りをした記録が残り、江戸時代には配置薬業が盛んになり、「大和の薬売り」として名を広めました。 そんな高取町で育てられていている大和当帰をご存じでしょうか?
当帰(とうき)は奈良県を主とし、近畿や北海道で栽培されてきた薬草のひとつです。女性向けの漢方薬にはほとんど入っていると言われるほど重宝されてきましたが、栽培が非常に難しい薬草でもあり、これまで生産量は減少をたどっています。
そんな大和当帰を復活させるべく、奈良県が行う取り組み「奈良県漢方のメッカ推進プロジェクト」に参加されているのが、高取町にある農業生産法人ポニーの里ファーム様です。
案内されたハウスの一角、艶のある濃い緑の葉を凛と伸ばした大和当帰がありました。
近づいてみると、少しセロリのような香りがします。葉を噛んでみると、強い香りが口いっぱいに広がり、鼻に抜けていきました。三つ葉やセロリを凝縮したような、パンチとパワーのある味です。
そんな大和当帰ですが、栽培が非常に難しい薬草と言われています。
種まきは4月。畑に肥料をたっぷり蒔き、畝を立て、種が飛ばないようにもみ殻を敷き、板などで押さえます。20日ほどで発芽し、そこから1年をかけて水やりや除草作業を行い、苗を作ります。
できた苗は定植し、土が乾かないよう水がたまりすぎないよう、慎重に水をやりながら育てます。
ここからは害虫との戦いも始まります。ポニーの里ファーム様では、農薬を使わず手作業で害虫を取り除きます。また、株間の雑草も、除草剤を使わず丁寧に手作業で草引きされています。
そして、いよいよ収穫の秋。定植後、2年間は葉を収穫し、最後に根を掘り上げます。
もちろん葉も根も、手作業で慎重に収穫します。特に根は、大きなものだと30㎝にも伸びるので、より慎重に作業します。掘り起こした株は陰干しを行い、十分に乾燥したら、湯もみを行い、再度2か月ほど乾燥させて、出荷できる状態になります。
当帰は同じ品種でも、産地が異なると成分にも品質にも差がでるといわれています。その中でも、奈良県の大和当帰は、豊かな水と土壌・適度な寒暖差など、自然条件に恵まれており、高級品種であるとされています。しかし、これまでは根の部分のみが生薬として活用され、葉は使われていませんでした。
平成24年より葉の部分が「非医」扱いとなったことから、当帰葉の活用が見直されるようになりました。現在では、ハーブ茶・塩・てんぷらなど様々な形で楽しむことができます。当帰葉を使った料理を提供するレストランも増えています。
現在、奈良県内の一部店舗でも、ポニーの里ファーム様の当帰葉をつかった香塩や、ハーブティを販売しております。
ぜひこの機会に、商品をご覧ください。
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