浜松遠鉄百貨店

【浜松遠鉄百貨店】遠州の手仕事を伝えます。新館2F『ぬくもり工房』|百貨店INFO#3

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その他

2019/10/02

遠鉄百貨店の新館2階で、色とりどりの織物がひときわ目を引く『ぬくもり工房』さん。

こちらは、遠州綿紬(めんつむぎ)をはじめとした浜松の伝統工芸品を扱うお店です。

素朴な風合いやカラフルな縞模様がかわいらしい遠州綿紬。お洋服やバッグ、小物など様々なグッズがそろっています。

今回は、ぬくもり工房社長の大高さんと店舗スタッフの北澤さんに、その魅力や歴史を教えていただきました。

「遠州綿紬の特徴は、色とりどりの縞模様です。経糸を並べて縞を作り、地色となる横糸を通して織り上げます。同じ模様でも、横糸の色によって雰囲気が変わるのも面白いですよ。」

お店では150種類以上の柄を扱っているとのこと。綿紬を気軽にたのしめる「はんかち」は、ちょっとした贈り物にも人気があるそうです。どれも素敵な色合わせで、自分用にもついつい集めたくなっちゃいます。

昔ながらの伝統柄と、明るくモダンな色合いのオリジナル柄がそろうので、選ぶ楽しみもひとしお。伝統工芸品ならではの味わいを活かしつつ、和のしつらえに限らず色々な空間になじみそうです。

「綿紬は丈夫な素材なので、農作業着や普段着として日常の中で長く愛用されてきた歴史があります。」

こちらの半天も、昔ながらの伝統着のひとつ。中綿にも遠州の綿がたっぷり詰まっているのであったかさ満点です。

着物というと「ハレの日」のイメージが強い今日この頃ですが、綿紬は日々の暮らしに根付いた「ケの日」の存在なんですね。 

「そんな背景もあってか、伝統的な縞模様にも実は名前がつけられてこなかったんです。そこで、ぬくもり工房で扱う際には、ひとつひとつオリジナルのネーミングを考えました。」

どれも、情景や香りが思い浮かぶような素敵なネーミングばかり。名前がついたことで、それぞれの柄に新しい命が吹き込まれた感じがします。

「どの柄にしようか迷っているお客様が、柄の名前を聞いて、これだ! と決められる場合もあるんですよ。」と北澤さん。

ロゴや名入れもできるので、ノベルティを作ったり、内祝いなどのギフトに選んだりする方も多いそう。ゆかりのある柄名を選べば、ますます愛着がわきそうですね。

お店の真ん中には、糸を紡ぐ前の遠州産の「棉」がこんもり盛られています。よく見るとディスプレイ自体も綿花の形。

この棉から紡がれる遠州綿紬は、浜松の自然や産業の歴史を語るうえでも欠かせないキーアイテムであるようです。

「気候に恵まれた遠州地方は、綿花の栽培に最適。しかも、織機に使う天竜の杉材も手に入るとあって、綿織物の生産が盛んでした。実は、浜松を代表する『トヨタ』や『スズキ』も、創業当時は力織機のメーカーだったんですよ。」と大高さん。

当時は一大産業となった織物ですが、海外製品に押されて現在では希少な存在に……。

「遠州地方には、現在150件ほどの機屋(はたや)さんがあります。でも、洋装の生地作成がほとんどで、和装用の反物を作っているのはほんの1割ほど。そのうち5.6件ほどの機屋さんで、当店で扱う綿紬を作っていただいています。」

そんな綿紬の文化を新しい世代伝えるため、浜松市内の学校で講演をおこなったり、家庭科の教材に取り入れてもらったり、様々な活動を続けているとのこと。

今では、フランスや台湾など海外との取引もあるそうで、遠州綿紬の魅力は、ワールドワイドに広がっています。

こちらの『巾着飴』も「遠州綿紬の魅力、地元の魅力を伝えたい!」という熱い想いから生まれた一品。

「定番のお菓子以外にも、静岡らしさを伝えられて、気軽に渡せるギフトがあったらいいな、と思って作りました。」と語ってくれた通り、お土産として大人気だそう。かくいう私も、帰省の際にお土産に買って帰ったら大好評でした。その地方独自の名産品は、差し上げる方との会話も弾ませてくれますね。

遠州ならではの素敵なお土産やギフトをお探しの方、新館2階のぬくもり工房さんをぜひ訪れてみてくださいね。手仕事ならではのあたたかさにきっと出会えます。

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