こんにちは。FoundMUJI青山です。
本日も企画展「常滑」より焼締めの器をご紹介したいと思います。
みなさんは焼締めの器を持っていますか。
焼締めの器とは、簡単に言うと釉薬を施さず焼く器のことです。
土そのままを生かす製法であるため、その土地の土ごとに焼締まる焼成温度や時間は異なります。
釉薬を施さない器は土そのものに焦点が合い、ひとつひとつが異なった魅力を持った一点ものの器です。
やきものに使用する粘土は、風化した鉄や砂、土、水の層が何十万年以上もかけて折り重なり、植物などの有機物が関り出来上がります。
陶工は山や田んぼで自ら陶土となる土を掘り、水を張った大きな容器に原土を入れ攪拌し、浮き上がる木や草などを取り除きます。
泥状になった粘土をザルなどの網に通して別の容器に移す作業を繰り返す「水簸」と呼ばれる方法で精製し陶土に仕上げます。
そうしてできた土はとても愛らしく、練るとサクサク、ペチペチという音が心地よく、土と対話しているように感じるそうです。
時間をかけて仕上げた土は、ロクロで成形し一晩乾燥させて削りを行いかたちを整えて行きます。
焼締めの器を焼成する窯も陶工自ら築きました。
細長いトンネル形状の直煙式半地下穴窯(ちょくえんしきはんちかあながま)は、焚き口は正面ひとつ、そこから煙突まで全長約10メートル、幅、直径は1メートルほどの山の斜面を利用して作られています。
炎の動きを想像しながら、生地の土の耐火度やかたちによって置く場所や隙間を検討し、器を重ねる際には籾殻を緩衝材にして器同士のくっつきをふせぎながら窯詰めをします。
そうして窯詰めが終わると、窯全体を温める「炙り」の工程です。
予め燃料となるマキヤ木の廃材などを入れ、焚き口のみを残して耐火レンガで入口を塞ぎ着火すると窯に染みた水が水蒸気として現れ、少しずつ煙が上がり燃料である木の匂いと共に立ち込めます。
火を絶やさないように少しずつ薪をくべて、じっくり窯を温めていく工程を一晩ほど続け窯が熱を帯びたところでレンガの隙間を泥で埋め、空気の出入り口を焚き口と煙突に制限し、薪をくべては煙突から出る煙や焚き口の炎、窯の中の音を感じながら、焼き具合を調整していきます。
炭焼きを手本にした窯焚きし、最小限の燃料と手数で十分に蓄熱させて、器をしっかり焼き締めます。
薪からでる灰が煙で窯内に舞い、器に流れると自然釉となってガラス質の光沢が生まれます。
そのため、重ねた器の上の物はより自然釉が流れ、下の器は素のままの土の風合いがのこり、ひとつひとつ全く違った表情の器が生まれます。
この焼締めの工程は、中世時代の陶工の思案し至ったやきものの手跡をたどったものです。
陶工である鯉江明さんは、ひとつひとつの工程をすべて自ら行い、原始的な方法で中世から現在に続く常滑のやきものをつくり続けています。
常滑焼 焼締めの器
焼締め飯碗 消費税込 2,990円
約直径13×高さ5.5㎝
焼締め皿 消費税込 3,990円
約直径18×高さ2.5㎝
焼締め深皿 消費税込 3,990円
約直径16×高さ4㎝
焼締め 豆皿 消費税込 1,490円
約直径10×高さ1㎝
焼締め湯吞 消費税込 1,990円
約直径8.5×高さ7.5㎝
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