モリソン小林 作品展「北アルプス」
○期間:2022年9月2日(金)~10月11日(火)
○開催店舗:IDÉE TOKYO
○作家在廊日:9月2日(金)
IDÉE TOKYOに併設するIDÉE GALLERYでは、儚くも植物の生命力や本来もっている美しさを、金属という異素材で表現した彫刻作品を制作するモリソン小林氏の展示会を開催します。小林氏が山々で出会った植物たちへ愛情と情熱を傾けた記録を、ぜひご覧ください。
「北アルプス」展によせて
日本を代表する山岳地域の北アルプスには、槍ヶ岳や剱岳など人気の上位に挙げられる山がありますが、私は花に会いに山へ向かいますので、ついつい穂高や白馬、終いには山に向かわずに麓の雑木林や湿原で道草をしてしまいます。
そんな気分次第の山行計画倒れが多い中、旅をした11のルートで巡り合いました40種の植物をご紹介いたします。エリアは4つ、白馬五龍、大町安曇野、穂高上高地、立山黒部になります。
大変人気のある山域ゆえに希少植物の減少が続き、この百年間で非常に多くの種が北アルプスから姿を消しました。登山者による踏みつけや盗掘、シカによる食害が主な原因です。
本展では環境省に指定されている絶滅危惧種は2種ですが、他の38種も百年後に絶滅危惧種に指定されている可能性が高く、野生絶滅する種もあるでしょう。
日本高山植物保護協会でのレクチャーでも、登山者の写真撮影時の保護区域への立ち入りや踏み込み、webでの盗掘植物の売買などが問題になっています。このため本展では観察地の詳細は明記しておりません。
現代にこの植物たちのメッセージが届くことは僅かですが、時を超えて未来の人たちに伝わるものがあると信じて、彼らの姿を記録し続けたいと思っています。
morison kobayashi
モリソン小林 morison kobayashi
1995~1999年の間IDÉEに在籍し独立。
鉄を主体とした金属で彫刻作品を制作。
https://specialsource.jp/