お気に入りの服についてしまったシミや日に焼けて色落ちしてしまった帽子など、まだまだ使えるけれどクローゼットの中に眠ってしまっている衣類はありませんか?
私もお気に入りだった白い靴下に革靴の色が移ってしまい、気軽に履けなくなってしまったことがあります。こういうことって靴下に限らずよくありますよね。
履き心地がよく気に入っていたから、できるだけ長く使いたい。なら、染めてみるのはどうだろう?と色々と調べていた時、ベンガラ染めに出会いました。
ベンガラ染めとは、土から採れてまた土へ還る天然の染料のこと。少量の水で染められるので色を混ぜたり、重ねたり、描いたり、自然な染色をおうちで手軽に楽しめるそうです。
試しにキットを使って靴下を染めてみることにしました。キットに入っている染料はとても色鮮やか。土から採れる自然の色の鮮やかさに驚きました。
下染めから本染めまで、短時間で簡単にできると説明書に書いていたけれど、はたしてうまく染まるのかとまだ半信半疑です。
下染めに使うのはアンモニウム塩と水のみ。生地についた余分な皮脂や糊を水ですすいでからアンモニウム塩にしっかり水を含ませて、もう一度水ですすぎます。
下染めが終わったら次は本染めです。何色にしようか、色を混ぜてみようか、いったいどんな色になるんだろうとわくわくします。
胸躍らせ、楽しみながら染めること数分。あっという間にきれいに色づいた靴下ができあがりました。あとは天日干しで丸一日干すだけ。こんなに簡単にできるなんて驚きです。
仕上がった靴下は、とても優しい色合いで履き心地もより良くなったように思えました。染める前もお気に入りだったけれど、ますますお気に入りになりました。
すっかりベンガラ染めの魅力にはまった私は、ワークショップに参加することに。
ベンガラ染めの染料は、塊の土を砕いてふるいにかけ、糊代わりになる豆乳を加えながらつくります。土の微生物によってそれぞれ土の色が出る。なんとも不思議で、またそれが理に適っているのが面白いですね。
できた染料を水で溶き、染めていきます。染めた服は土のおかげでより柔らかく仕上がるのが特長。色味だけでなく肌ざわりも優しい素敵なアイテムに生まれ変わります。
土の面白さを学び、土の優しさにふれて、土の心地よさを実感する。ワークショップの講師の中島さんがおっしゃった「土を纏(まと)う」という言葉の意味がわかったような気がしました。
着れなくなってしまったと諦めていたものがベンガラ染めを通じて新たに生まれ変わっただけでなく、肌に触れてどこかほっとするような心地よい愛着のわくものになる。「くりかえし、つながっていく」まさにその言葉を表しているベンガラ染めは、アップサイクルの取り組みのひとつとして注目されていくことでしょう。
当店では6月18日(土)19日(日)にベンガラ染めのワークショップを開催します。皆さんもぜひベンガラ染めを体験してみませんか。
『アースカラーに染めよう』ワークショップ
■開催日時 6月18日(土)19日(日)両日とも11:00~15:00
■開催場所 OpenMUJI
■参加費 おひとり500円
■各日先着50名様 事前のお申込みは不要です
※染められるのはお一人様2枚までです
※汚れてもいい服でお越しください
Instagramは
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無印良品イオンモール堺北花田 2022.06.09