こんにちは、BOOKS1号です。
今週、読んでおすすめする本は『百年の散歩』です。
著者は自由自在に言葉を操り、魔術師のように楽しく美しくストーリーを繰り出していきます。読んでいると、まるでベルリンにいるような、百年前にもタイムスリップしたような、不思議な感覚になる一冊。
『 百年の散歩』
出版社: 新潮社 著: 多和田葉子

何年か前から、私に似た人がいると耳にするようになりました。スーパーで顔なじみのレジの店員さんには「あのコラーゲンヨーグルト、どうでした?」と、聞かれたり。コラーゲンはとても気になるけど、私は買っていないのです。
近所に住む友人には「夜にイオンモールで買い物してたの見かけたよ」って言われたり。でも、なんだか佇まいがいつもと違うようなのです。いつも髪を切ってもらってる美容師さんは、郵便局で「Eさん、こんにちは」と声をかけたら「違います」ってはっきり言われたそうです。先日も駅の方に自転車で向かっていたの見かけたよって言われました。
同じ暮らしのエリアにいるのですが、私はまだその人に会ったことがありません。きっとその人も「無印良品でバウムクーヘン買ってた?」「OpenMUJIで本読んでた?」って聞かれたりしているかもしれませんね。
「ドッペルゲンガーかもよ」なんて言われたりすると、そうなのかな……。それとも、どっちも私かも……。なんて思ったこともありますが、きっと違いますね。一度会ってみたいです。ばったり会うのは怖いけど。
この本には、「出逢ったかもしれない人たち、親友になったかもしれない人たちで町はいっぱいだ」と、書かれています。長年一緒に暮らしてきた「あの人」にも初めて会う人のように出逢いなおしてみたいと。
人との出会いは、ご縁があってこそ。出逢った人たちは大切にしたいなって思います。
巧みな言葉の世界で繰り広げられるベルリンでの物語。この本の世界へぜひお越しください。
「私とこの本」で紹介の本は、今日のずっといい言葉の黒板の下にあります。
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