みなさんこんにちは。里のMUJI みんなみの里のBOOKS担当です。
9月の里山はまだまだ暑いですが朝夕は涼しくなり、棚田の稲刈りもおわり、秋を告げる虫の声が遠慮がちに鳴き始めました。
秋の行楽シーズンに向けてあれこれと新しいコンテンツを考えています。詳しくはこの「お便り」で紹介しますのでぜひみんなみの里へお出かけください。お待ちしております!
さて、本日ご紹介するのは「コルシア書店の仲間たち」や「ヴェネツィアの宿」を書いた作家の須賀敦子さんのデビュー本です。
須賀さんがイタリアに滞在していた13年間を中心に綴られたエッセイなんですが、とても物語的で素晴らしい余韻が残ります。
彼女を通り過ぎた今は亡き人や在りし日の物事を繊細な感受性を通して書かれています。
このような体験を自らの心だけに収めておくのは辛いことだと思います。一章ずつが自分の過去にお別れをするための供養だったのではないでしょうか。
唯一無ニの言葉からなる洗練された豊かなテイストの文章が残す物寂しさは、よしもとばななさんの作品から受ける女流作家さんの連綿と流れる美意識みたいなものを感じました。
書籍名 : ミラノ 霧の風景
著者 : 須賀 敦子
発行所 : 白水社
定価 : 870円+税
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