今回ご紹介する本は、歴史、文化、特に骨董、能、歌舞伎などに造詣が深く、流麗な文章を残している白洲正子さんのエッセイです。
伯爵家で育ち、祖父は海軍大将、夫は白洲次郎という華麗なる一族のお嬢様として世間離れした暮らしをしてきた著者ですが、その性格は気取ったところがなく、子ども時代から俯瞰して物事を見つめる冷静な視点をもっていたようです。物事、人、すべてに対する見方が公正、公平であったからこそ、審美眼を極める道を追求できたのでしょう。裕福な家で生まれながらに、本物と一流のものに囲まれ、様々な教養や品格を身につける土台があったからこそ、美と真剣に向き合って日本の伝統を守ってこれたのだと思います。
豊かな感性と素直な心を持ち続けたのは、周りに素晴らしい大人がいたからでしょう。すべてを受け入れて、いつも見守ってくれる、愛情豊かな環境に恵まれていたのだと思います。人は十分に愛されると自立できる。愛されることと本物を体感することが、人を創るのだと教えられました。
著書名:MUJIBOOKS 人と物 12 白洲正子
著者 : 白洲正子
発行 : 良品計画
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