梅を楽しむ季節の手しごと。

梅を楽しむ季節の手しごと。

梅が旬を迎えるのは、5月下旬〜6月の梅雨の時期。
その年に収穫した梅で梅干しや梅酒などを手づくりする「梅しごと」は、四季のある日本で昔からある季節行事の一つです。
完成までには少し時間がかかりますが、出来上がるまでの間、少しずつ変化する様子をながめるのも楽しみのひとつです。
“仕込む・待つ・味わう”という3度の楽しみがある梅しごとに、ぜひチャレンジしてみませんか?

梅の選び方

梅は収穫する時期や成熟具合によって、大きく「青梅」「完熟梅」の2つに分けられます。
どちらも酸味が強く、生では食べられませんが、ひと手間加えることでおいしく味わうことができます。

梅を楽しむ季節の手しごと。

青梅

梅が店頭などに出回りはじめる頃に最初に並ぶ、熟す前の青い梅のこと。実がカリカリと固く、フレッシュで爽やかな香りと酸味があります。
梅酒、梅シロップ、梅味噌、醤油漬けなど、幅広く活用できます。

梅を楽しむ季節の手しごと。

完熟梅

青梅の後に出回る、熟したオレンジ色の梅のこと。実がやわらかく、甘い香りが楽しめます。梅干しや梅ジャムに向いているといわれています。
また、芳醇な香りを生かして梅酒や梅シロップをつくることもできます。

梅しごとのコツ

梅しごとには、いくつか「コツ」があります。コツをおさえて、おいしくつくりましょう。

梅しごとのコツ

ヘタ取りは竹串で

梅のヘタを取るときは、金串を使わないようにしましょう。梅の酸と金属が反応し、梅と金属の両方の傷みの原因になります。ヘタ取りには竹串や楊枝を使うのがおすすめです。

水気をしっかり切って、カビ対策

梅に水分が残っていると、カビの原因になります。布巾やキッチンペーパーでしっかりと水分をふき取りましょう。また、使用する保存瓶なども消毒をしてカビの予防をしましょう。

保存瓶の煮沸消毒の方法

  1. 1
    食器用洗剤でよく洗います。
  2. 2
    大きめの鍋に本体や蓋がひたるぐらい水道水を張った状態で、10~15分沸かします。
    ※必ず水のうちに本体・蓋を入れてください。熱湯から入れると急激な温度差で割れることがあります。
  3. 3
    熱湯に注意をしながらトングで取り出し、湯を切り乾燥させてください。
    ※乾燥させる際は乾いたふきんなどにのせ、水気がつかないようにしてください。
  4. 4
    室温に戻るまで置いてください。

煮沸消毒できない大きな保存瓶の場合は、洗剤でよく洗い、乾燥させた後、食品用のアルコールやホワイトリカーなどで本体の内側や口元などを拭いてください。

梅しごとのレシピ紹介

今回は奈良県西吉野町の「堀内果実園」の梅レシピをお届け。
梅しごとの定番である「梅酒」と「梅シロップ」「梅干し」に加え、
少量の梅で簡単につくれる「梅味噌」をご紹介しています。ぜひ参考にしてください。

梅酒

梅酒

材料

青梅…1kg
氷砂糖…800g
ホワイトリカー(焼酎、ウィスキー、ブランデーでも可)…1.8L
保存瓶(4L)※消毒し、乾燥させておく。

つくり方

  1. 梅の実を傷つけないように、へたの黒い部分を取り除き、表面のゴミや汚れを洗い流す。
  2. 梅を重ならないようにザルに広げて水を切り、乾いた清潔なふきんで一粒ずつ丁寧に水気をふき取る。
  3. 保存瓶に梅と氷砂糖を交互に重ねていき、最後に氷砂糖を多めに入れ、上を平らにする。
  4. ホワイトリカーを静かにを注ぎ入れ、しっかり密閉し、直射日光の当たらない涼しい場所で保存する。

※約3ヶ月で風味良くいただけますが、1年以上熟成させてもおいしくいただけます。

梅シロップ

梅シロップ

材料

青梅…1kg
氷砂糖…800g〜1kg
保存瓶(4L)※消毒し、乾燥させておく。

つくり方

  1. 梅の実を傷つけないように、へたの黒い部分を取り除き、表面のゴミや汚れを洗い流す。
  2. 梅を重ならないようにザルに広げて水を切り、乾いた清潔なふきんで一粒ずつ丁寧に水気をふき取る。
  3. 24時間以上、冷凍庫で凍らせる。
  4. 保存瓶に梅と氷砂糖を交互に重ねていき、最後に氷砂糖を多めに入れ、上を平らにする。
  5. 2〜3ヶ月で梅シロップの出来上がり。
  6. シロップを熱湯消毒した瓶に移し、約80℃に沸かした湯に15分間入れ加熱殺菌する。

※焼酎で割れば梅酒に、そのまま薄めて梅ジュースとして楽しめます。

梅干し

梅干し

材料

完熟梅…1kg
塩…200〜300
霧吹き、ビニール袋、保管容器(ガラスやホーロー製など)、落し蓋、重し

つくり方

  1. 梅を水洗いして軽く水気を切る。
  2. ビニール袋の内側に、霧吹きで焼酎を吹き付ける。
  3. 塩の分量の約半分をビニール袋に入れ、梅を入れて袋ごしに転がせ、塩をまんべんなく梅にいきわたらせる。
  4. 保存容器の底に霧吹きで焼酎を吹き付け、梅を入れ、最後に残りの塩を入れる。
  5. 清潔で乾いた落し蓋と梅の重さの2倍以上の重しを梅の上に順に置く。
  6. その後1週間に1度程度、霧吹きで焼酎を吹き付け、カビを予防する。
  7. 漬け込んで約20日後、梅酢が完全に出ているのをチェック。梅酢がでてくるようなら重しを取る。
  8. 梅を取り出し、約3〜4日間天日干ししたら出来上がり。

※壺か瓶で保存してください。

梅味噌

梅味噌

材料

青梅または完熟梅…120g
味噌…180g
砂糖…90g
保存容器 ※消毒し乾燥させておく。

つくり方

  1. 梅のヘタを取り除き、水洗いして水気をしっかりふき取る。
  2. 容器の底にうすく味噌をひき、味噌→梅→砂糖の順に交互にいれていく。これを2、3回繰り返す。
  3. 日の当たらない冷暗所で約1か月おいておく。
  4. 梅にシワがより、味噌がトロッとしてきたら出来上がり。

※おでんや田楽、和え物やドレッシングなどいろいろなタレに使えます。梅の実は、お漬物のようにお召し上がりいただけます。

年に1度の梅がとれるタイミングに楽しめる「梅しごと」。
毎年の定番行事となっている方も、今年はじめてチャレンジする方も、久しぶりに仕込む方も、
梅の香りに包まれながら、季節の手しごとを楽しみましょう。