館山市の平砂浦海岸は、日本の白砂青松100選に選ばれてきた砂浜の名勝地で、サーフィンスポットでもあることから、6キロの弧を描く砂の海岸線には毎年多くの人々が訪れています。
この平砂浦海岸から砂が運ばれ、時には貝殻さえ出土する土地が海岸線沿いに広がる神戸地区の田畑。耕地が砂地であるため、年間を通じて砂地に適した農産物が栽培され数々の人気産品が生まれています。
そのうちの1つが「落花生おおまさり」です。このおおまさりをいち早く栽培し、千葉県が認定する「持続性の高い農業を推進する農家=エコファーマー」でもある田辺農園田辺直広さんは次のように語ります。
「神戸の土地はいくら肥料をいれても、水で流れてしまうほどの砂地なので、ほとんど自然状態で落花生を育てています。ただ年中海から砂風が吹いてますから、ミネラル分が豊富なんでしょうね。よく育つんですよ。」
落花生は南米乾燥地帯原産の作物で、砂地での栽培に適しています。神戸が、一大生産地千葉県の中でも特に独特の落花生を作りだしているのは、砂地の土壌に加えて海からの栄養分に育まれているからなのでしょう。
普段私達が慣れ親しんでいる落花生は煎豆かと思います。これまで生落花生は鮮度の問題から生産地での販売に限られてきましたが、産地直送がなせる館山産落花生おおまさりを是非茹でてお召し上がりください。