素材からはじまる
アフリカの自然が育てた綿|農業の健全な発展と、自然環境の保全につながる

2026/04/23
「無印良品らしい」素材を求めて
無印良品では、商品に使用する綿の一部に、アフリカ産のものを採用しています。現地での栽培では、遺伝子組み換えの種を使わず、限定された農薬を必要量だけ使います。また、貴重な資源である水を無駄にせず、おもに雨や霧などの自然の恵みを利用して育てます。
無印良品は、このアフリカの自然が育てた綿※1をTシャツやボトム、靴下などの商品に使用しています。
アフリカの太陽を浴びて育った綿花を自分たちの目で見て、触れ、生産者と直接話をするために、私たちは生産地のひとつである西アフリカのコートジボワールを訪れました。アフリカ大陸の西側、ギニア湾岸に位置するコートジボワールは、年間を通じて高温多湿で、南部は熱帯雨林気候、北部・中部はサバンナ気候に属しています。


南部海岸沿いにある首都アビジャンから数時間車を走らせ、綿花栽培に最適なサバンナ気候にあたる小さな村に向かいました。私たちが到着するや否や、村全体で歓迎してくれます。採れたての野菜や生きたホロホロ鳥をプレゼントされ、そのうちに大きなスピーカーから音楽が流れ出し、ダンスが始まりました。


手作業による丁寧な綿花栽培
その後、農村の中にある綿花畑を案内してもらいました。大きな機械が使えるような整った農地ではありませんが、種まきや収穫の時期には近隣の農家同士が協力し合い、手作業による丁寧な綿花栽培が行われています。


使用する水は、ほぼ100%雨水だといいます。ただし、乾季は雨量が少なくなるため、朝露(あさつゆ)が水分を補給する役割を担い、綿花の品質を保っているとのことでした。
収穫した綿花が朝露に濡れている時は、1メートルほどの高さの台の上で広げて乾かした後、それぞれの農家で保管されます。


知識の共有と農業の発展
綿花は、アフリカの重要な輸出産品のひとつである一方で、その農家の多くは小規模で、栽培に関する十分なノウハウを持たず、収入が安定しない状況が長らく課題となってきました。
近年、その解決に取り組んでいるのが、日本でいう農業協同組合のような役割を担うコットンカンパニーです。アフリカの数カ国に拠点を持つコットンカンパニーは、綿花栽培に必要な知識を農家に共有するとともに、農機具の手配なども行っています。現地の農家は、肥料や農薬の適切な使用、輪作による土づくり、労働環境の整備※2などを学ぶことによって、品質と生産性の向上が実現できるようになりました。
無印良品は、綿の購入量に応じて管理費を支払っており、その管理費はコットンカンパニーを通じて綿花の品質や収量(一定面積あたりの収穫量)の向上、現地の小規模農家の生活と労働環境の改善、そして、自然環境の保全に活用されています。
無印良品は、2023年より「社会や環境に配慮された綿を100%調達する」ことを目標に掲げています。これからも、こうしたコットンカンパニーとの対話を続け、現地の産業を支えることによって持続可能な原料の調達に努めます。
※1 「アフリカの自然が育てた綿」とは、降雨に依存した天水農業のもと、地下水や地表水を用いた灌漑に頼らず栽培されていることを指します。綿花の栽培にあたっては、国際的な基準に則し、農薬の使用を最小限に抑え、人や環境への影響を低減する管理が行われています。※2 西アフリカの農業分野で児童労働が国際的な課題として指摘されてきた事実を踏まえ、当社では調達にあたり、児童労働や危険作業を禁止する国際的な基準に基づく認証制度を活用し、管理・改善が行われているサプライチェーンから調達しています。
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