【五味醤油】歌って、踊る味噌職人。味噌屋は味噌づくりの手伝いをするサービス業

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2026/02/10

山梨県甲府市で、明治元年より味噌、醤油の製造をはじめ、今も醸造業を営む「五味醤油」。
現在醤油は製造しておらず、「甲府のまちのみそ屋」として、甲州味噌の製造・販売を中心に、麹の製造・販売も行っています。

味噌の原料は大豆、麹、塩ですが、用いる麹の種類によって分類が変わります。「五味醤油」が創業時から変わらずにつくる甲州味噌は、麦麹と米麹の2種類使うことが特長。
2種類の麹を使うことで、米味噌のさっぱりした味わいに、麦味噌の甘さがミックスされ、まろやかな味わいが生まれています。
この甲州味噌が生まれた背景には、土地柄や歴史が関係しています。甲府は狭い盆地で斜面が多く、稲作に適していません。
そのため、味噌をつくるのに必要な米麹が足りず、米の不足分を、田畑の裏作でつくった麦で補ったのだとか。

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時はさかのぼること、戦国時代。たんぱく質と塩分が賄える味噌は、陣中の兵糧としても重宝され、各地の戦国武将はこぞって味噌づくりを推進したそうです。
甲斐の国を治めていた武田信玄も同様で、冬にほったらかされていた田畑で麦をつくることを指示。こうして世にもめずらしい米麹と麦麹を用いた甲州味噌が誕生したといわれています。

「米麹と麦麹は水分量や発酵温度・発酵時間が異なるので、一緒につくることはできません。
別々に仕込むため、とても手間がかかりますが、甲府の人たちにとって慣れ親しんだ、なくてはならない味なので。」と6代目の五味仁さんは話します。

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五味醤油では、つくった味噌を販売するだけに留まらず、自分たちで味噌づくりの魅力を発信する活動にも力を注いでいます。
「山梨にはもともと味噌づくりの土壌があって、今でも自分で仕込んでいる人も多いんですが、味噌づくり教室をしているとみんな楽しそうで、実はやりたい、教えてくれるならやりたい人って潜在的に多いんだなって思って。2016年に「KANENTE」というスペースをつくって、定期的に手前みそ教室を開催しています。」と五味さん。

昔から地元の小学校でも味噌教室をしているという「五味醤油」。
「てまえみそのうた」なるものまで開発し、歌って踊りながら味噌づくりの基礎や楽しさを広めています。

「味噌をつくって味噌を売っていますが、味噌づくりのお手伝いをすることも大事な仕事の一つ。実はみそ屋はサービス業なんです。自分でつくる“手前味噌”の味が、やっぱり一番おいしいですから。そして、味噌づくりって半年後の食糧をつくっていることになるので、つまり半年後も元気でいると想定していて。味噌づくりは複合的な多幸感があるので、まだまだ味噌を仕込む仲間を増やしていきたいですね。」

そう話す五味さんがつくる『甲州味噌』や『かんたん手前味噌キット』、福井の「三七味噌」と共同で開発した『はじめての手作り甲州味噌セット』は諸国良品で販売中です。

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