レビュー
「チョコミント」から広がる、豊かな世界

2026/04/24
幼いころからチョコミントを愛する刺繍作家の小菅くみさん、スイーツは好きだけどチョコミントのお菓子はあまり食べないという鮨職人の大前欽尉さん。気の合う友人同士のふたりで新作のチョコミント菓子を食べながら、あれこれ語り合います。
(文・熊坂麻美 写真・幸喜ひかり)
※ネットストア・一部店舗では、商品が売り切れになる場合があります
小菅 くみ(こすげ くみ)
刺繍作家。人や動物の細部まで糸で描き出し、ユーモアあふれる世界観をつくり出す。作品は美術領域にとどまらず、衣装制作や広告など幅広い場で発表されている。サウナ通いが日々の楽しみ。
Instagram:@kumikosuge
大前 欽尉(おおまえ よしやす)
カメラマンから転身し、家業を継いで鮨職人になる。日比谷の「鮨大前」を家族で切り盛りし、光り物に特化したメニューとお酒持ち込みOKという独自スタイルを確立して人気店に。ラジオをこよなく愛している。
私にとってのチョコミント

—— おふたりのチョコミントとの出会いを教えてください。
小菅さん チョコミントを初めて食べたのは小学生のとき。アイスの自動販売機でチョコミント味を見つけたんです。それまではバニラやいちごが定番だったから、「なにこれ!」とすごく新鮮で。ミントの爽快感とちょっとおしゃれな雰囲気にすっかり魅了されて、それからはチョコミント一択。プールの帰りに、お小遣いで買ってよく食べていたのが思い出です。
大前さん 僕も同じくらいのころ、チョコミント好きの姉からアイスをもらって食べたのが最初な気がします。僕はバニラとかチョコとか王道が好きなので、チョコミントにはそんなに手が伸びないというか。嫌いまでではないのですが……。
—— 小菅さんはどんなチョコミント菓子がお気に入りですか。
小菅さん ミントがガツンと感じられる海外のチョコミント菓子も好きですし、氷菓のチョコミント味や無印良品のチョコミントアイスも好きです。
でも私の中の最高峰は「ショコラティエ・エリカ」のミント。ミントとスイートチョコの二層仕立てで、ミントの爽快感と上品さのバランスが秀逸なんです。柊の葉っぱの形もかわいらしくて好き。普段チョコミントを食べない人にもおすすめできる味わいです。ぜひ大前くんにも食べてほしい!
大前さん くみちゃんの最高峰も食べてみたいし、無印のチョコミント菓子も楽しみです。こんな機会、なかなかないですから。

無印良品のチョコミント菓子、どれが好き?

—— 無印良品では今夏、「清涼感」をテーマに、季節限定商品としてミントを使ったお菓子を13種類発売しました。気になるものからお召し上がりください!
小菅さん まずは「ボールチョコミント」。ミントが強すぎず、でも爽快感がちゃんとあって好きなバランス。
大前さん ほんとだ、想像以上に美味しい(笑)。ミントボールの中がチョコで、チョコボールの中がミントで、リバーシブルみたいになっているのもいいね。

小菅さん 「ココナッツマカロン」も気になる。(食べて)サクサクでココナッツとミントが調和してる!誰が考えたんだろう。美味しい……。
大前さん ココナッツの奥にミントがちゃんといるね。
—— 商品担当者は、チョコマカロンとミントマカロンでチョコレートを挟んで食べるアレンジをおすすめしていました。
小菅さん いい!それ絶対美味しいですよ。
大前さん もうすでに、チョコミントの美味しさに驚いています。僕の記憶の中のチョコミントと全然違う。
小菅さん ね、美味しいでしょ?チョコミントは進化しているからね。って、私が得意げになっちゃう(笑)。

大前さん この「チュイルサンド」は、薄く焼き上げたチョコの生地が美味しい。中のミントチョコレートはミント感がさりげなくて、チョコミントが苦手な人でもきっと抵抗なく食べられるはず。
小菅さん チョコクッキーって重くなりがちだけど、とっても軽やか。夏にもぴったりだね。紅茶と一緒にいただきたい感じ。

—— 牛乳に混ぜてつくる「チョコミントラテ」はいかがでしょうか。
小菅さん バニラアイスにミント風味が重なった味わいですね。美味しい。これ、大好き。
大前さん 粉末の量で味を調整できるのがいいですね。そして、この「チョコミント チョコレート」のアイスもかなり美味しい!カカオの風味がしっかりあるチョコアイスに、カリカリしたミントキャンディが入っている。僕はこれが好きだな。
—— こちらの「チョコミント クール」アイスは、昨年話題に。無印良品のミントシリーズの中では、ミント度が一番高いです。
小菅さん 私が昨年食べたのは定番のチョコミントアイスなので、これは初めて。メントールが強烈ですね!口の中が一気に涼しくなって、鼻もスースー(笑)。サウナのあとに食べたら整うかも。
大前さん いろいろ食べたけど、どれもスイーツとして美味しかったです。チョコとミントと甘さのバランスがいいのかな。僕の中でチョコミントって、ミントが強くて歯磨き粉っぽいイメージがあって。それでちょっと敬遠していたんだけど、見事に覆されました。
小菅さん 私は歯磨き粉っぽいチョコミントも好きだけど、苦手な人がいるのもわかる。
そういう意味では、無印のチョコミントは、大前くんみたいに「嫌いじゃないけど、積極的に食べない」という人の入り口としてもぴったりだよね。
チョコミントの歴史は、実は古い。日本でのブームは2016年ごろから

日本のチョコミントは、アメリカ生まれのアイスクリームチェーンの一号店が1974年に日本に登場したのが最初。本国では、1945年の創業当初からチョコミントフレーバーを販売していると言われている。
また、アメリカでは、ミントクリームをミルクチョコで挟んだミントチョコレートが1950年代に、イギリスでは、薄いダークチョコのなかにミントクリームが入ったチョコレートが1960年代に誕生し、現在も親しまれている。
—— チョコミントの歴史を調べてみると、海外では1950年前後から登場しています。日本ではまずアイスの新しいフレーバーとして浸透していき、2010年代前半ごろからお菓子や飲料などバリエーションが増えていき、2016年ごろからSNSを中心に大ブームに。最近では、夏限定でさまざまな新作商品が登場して、定番化しました。
小菅さん チョコとミントの組み合わせを、最初に考えた人はすごいですよね。日本では味の新しさもそうですが、見た目のかわいさも人気になった要因だと思っています。私自身、ミントブルーにチョコチップというポップなビジュアルには、いまだにときめきます。
青い食べ物はあまり惹かれないけれど、お菓子だと一気に“映え”になるんですよね。
大前さん そうだね。「チョコミン党」もSNSから広まっていった感じだしね。
—— 小菅さんは、チョコミントの新作はチェックされていますか。
小菅さん もちろんです。人に勧めるのが好きだから、新作をいち早く試して美味しかったものはチョコミン党の友だちに伝えて、情報交換をしています。
インスタのストーリーに美味しかったチョコミントをあげてくれる子がいるので、それも必ずチェックして。新しいお菓子を食べる、ワクワク感はたまりませんね。無印のチョコミント菓子の味も仲間に伝えます!
リセットしたいときには、チョコミント!

—— おふたりは、どんなときにチョコミントやスイーツを食べたくなりますか。
小菅さん 私は刺繡の作業の合間に食べることが多いです。ミントの風味でスッキリしてリセットされるんですよね。アロマに近い感覚かもしれません。
あとミントのお菓子は、ポテトチップスのように「気づいたら一袋食べちゃった」ということはなくて、ちょこっとつまんで満足できるところも気に入っています。
大前さん ありきたりだけど、僕は疲れたときに甘いものを食べたくなります。お店にも、チョコのお菓子を常備していて、しんどくなってきたらパクっと。
小菅さん 大前くんは私よりスイーツに詳しいよね。最近はどんなものを食べているの?
大前さん 和菓子が多いね。年を重ねたせいなのか、繊細な和菓子を通して季節を味わうことに、しみじみ感じ入るようになって。和菓子もひとつで満足できるよね。見た目も美しいから疲れてなくても、隙あらば買って食べたくなる(笑)。
小菅さん やっぱり好きなものは、癒しになるんだよね。
“好き”が人生を豊かにする

大前さん 今日、いろいろなチョコミントを食べ比べて、気づいたことがあって。僕の鮨屋は、アジやサバなどの光り物をウリにしているのですが、光り物も“好き”と“苦手”でわかれるネタなんです。それってチョコミントと通じるなと。
うちに来てくれるお客さんは、「光り物が好き」という共通点があるから、自然とお客さん同士が意気投合して、どんどん友達になっていくんです。
—— たしかに、ちょっとクセのあるものは、好きな人同士の結びつきが強くなるところがあるのかもしれません。好きでいえば、お二人はご自身の“好き”をとても大切にされている印象があります。
大前さん 好きなものをきっかけにコミュニケーションが広がると、すごく嬉しくなります。僕は毎日ラジオを聞いているんですが、ラジオ好きのお客さんとは初対面でも話が弾んで、距離が一気に縮まるんです。これって、僕にとっては何よりの喜びで。
小菅さん 私は人の“好き”を聞くのも好きですね。好きな人って熱量高く話してくれるから、聞いているだけで面白い。食べ物でも音楽でも、すすめられたらあまり興味がなくてもとりあえず試す。もし合わなくても「知らなかった世界を知れたからOK」みたいな気持ちになります。
大前さん くみちゃんは、なんでも面白がれる人。「楽しむ」とは微妙にニュアンスが違って、たとえ楽しめなかったときも、その状況を丸ごと面白がっちゃう。そのマインドはすごく豊かだと思うし、僕も共感します。
小菅さん 「自分とは合わない」と決めつけて体験しないままにするのはイヤなんですよね。やってみたら楽しかった、食べてみたら美味しかったということが、私の場合けっこう多くて。大前くんのチョコミントも「食べてみたら美味しかった」パターンだよね。新しい扉が開いたね。
大前さん ほんとにそう思う。無意識に「チョコミントは自分に合わない」と決めつけていたのかもしれない。思い込みを手放すと世界が広がるんだと、あらためて感じました。今日は、来てよかったです(笑)。


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