人にも環境にもやさしい。重曹・クエン酸を使ったナチュラル掃除をはじめよう

2025-05-02-1

おたより/上手な買い物のヒント

2025/06/03

「ナチュラル掃除」とは、界面活性剤などの化学薬品を含まない、自然由来の天然成分を使った洗浄法のこと。人体にも環境にもやさしいことが最大のメリットです。その代表格ともいえる「重曹」と「クエン酸」の活用法を、掃除・家事のスペシャリスト藤原千秋さんにうかがいました。(取材・文/草野舞友)

 【お話を聞いた人】
藤原千秋さん
大手住宅メーカーで営業職を経て、独立。主に掃除や家事、住宅に関する記事執筆を専門とする、ライター・アドバイザー&コラムニストとして活動中。監修本に『きほんから新発想まで 家事ずかん750』(朝日新聞出版)などがある。私生活では、三女の母。
   

重曹はベタベタ系汚れに。
クエン酸はカチカチ系汚れに

 
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重曹とクエン酸はどちらもナチュラル掃除に使いますが、性質は真逆。水に溶かすと「弱アルカリ性」になる重曹は、弱酸性の「油(脂)などのベタベタ汚れ」に効果的です。いっぽう水に溶かすと「弱酸性」になるクエン酸は、弱アルカリ性の「水あかや白いカルキといったカチカチ系汚れ」に効果を発揮。基本的に、汚れの性質と反対の性質を持つものをかけ合わせることで汚れがゆるまると覚えておきましょう。

ナチュラルクリーニング 重曹(研磨・消臭)
ナチュラルクリーニング クエン酸(水垢除去)
 

研磨剤や消臭剤としても
使える「重曹」

 
銀座店ブログより https://www.muji.com/jp/ja/shop/046604/articles/muji-staff/850506

重曹とは重炭酸曹達(ソーダ)の略称で、別名炭酸水素ナトリウムのこと。水に溶けにくく、適度な硬さがあるので、汚れに直接振りかける「研磨剤」としても活躍します。特にキッチンシンクやガスコンロの油汚れや、洗面台の皮脂汚れに、汚れをゆるめる「反応」と「研磨」の両面から効果を発揮。また、市販の研磨剤より粒子がやわらかく素材に傷をつけにくいので、鍋の焦げ付きを落とす際にもおすすめです。そのほか消臭作用もあるので、生ごみに振りかけたり、容器に入れて靴箱に置くといった使い方も。

ナチュラルクリーニング 重曹(研磨・消臭)
 

ポットのカルキ落としや
水回り掃除に役立つ「クエン酸」

 
銀座店ブログ https://www.muji.com/jp/ja/shop/046604/articles/muji-staff/855886

柑橘類などに含まれる有機化合物で、水に溶けやすい性質。揮発性や刺激臭はありません。水垢や白いカルキ汚れを落とすのが得意なので、キッチンのシンクや浴室、洗面所、トイレといった水回り掃除に効果を発揮します。また、電気ポットのカルキ落としにも最適です。1リットルの水につき大さじ1のクエン酸を溶かして沸騰させ、冷めるまで放置してスポンジでこすればOK。クエン酸は湿気を吸いやすいので、きちんと密閉して保存を。

ナチュラルクリーニング クエン酸(水垢除去)
 

重曹もクエン酸もスプレーに
しておけば、家中で活躍

 
いずれもぬるま湯300㎖に対し、小さじ1.5をよく溶かして市販のスプレー容器に入れておくと便利です(2週間程度で使い切りましょう)。重曹水はコンロやレンジフード、電子レンジなどの油汚れや、家電や窓ガラスなどの手垢、フローリングのベタベタなどに。靴やソファー、じゅうたんなど、においが気になる場所にも効果的です。クエン酸水は、水垢汚れが気になるシンクや水道の蛇口、鏡、シャワーヘッドなどに役立ちます。

※重曹、クエン酸は、商品に記載された使用上のご注意をよくご確認のうえ、ご使用ください。
 

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