こんにちは、レシピ研究会です。
今日は、店舗から飛び出して産地訪問レポートをお送りします。
今回ご訪問させていただいたのは、奈良県・大和高原にある「健一自然農園」さん。
こちらの代表、伊川健一さんは20年前に大和高原に入植。
各地に残されてている耕作放棄地でお茶栽培を始められました。
最初にご案内頂いたのは都祁(つげ)地区です。
この地域には、日本でここにしかない「やすんば」というものがあります。
この地区には國津神社と雄神神社があり、神様がこの神社を往来する際に足を置く場所として「やすんば」がつくられたそうです。
畑にせり出ているため、畑仕事はやり辛くなってしまうのですが、地域の方はこの「やすんば」を大切に守られています。
自然と伝統を大切にしてきたこの土地で、伊川さんは農薬や肥料を一切使わず、自然の仕組みに沿って茶葉を育てています。
樹々の落ち葉や虫、微生物にによって耕された地面は、驚くほどふかふかとしています。
また、手を入れてみると、ほんのりと暖かさを感じるほど。
そんなお布団のような土で育った茶葉たち。健一自然農園ではお茶を摘むのは年に一度だけ。
一般的には新茶、二番茶、三番茶と何度も芽を摘みます。
伊川さんは「肥料や農薬を入れて、何度も摘んでしまうのは自然の姿ではない。樹にも土地にも人にも負担をかけない自然な姿を大切にしたい。」と話されていました。
さらに健一自然農園では、三年間育ててから茶摘みをする三年晩茶の樹があります。
人の背丈ほど伸びた樹を見た時、まさかこれがお茶だとは思いませんでした。
健一自然農園の三年晩茶は、大きく育った樹を根元から刈り取り、砕いて薪火で焙煎します。
薪独特の風味と、茶葉だけでは味わうことができない枝そのものの香ばしさを感じることができるお茶でした。
今回産地訪問をさせていただき、作り手の方の熱意と想いを直接伺える大変貴重な経験となりました。
茶葉から丁寧に入れたお茶で一息つく時間をつくろうと思います。
今回ご紹介した健一自然農園の商品は、現在イオンモール橿原にて取り扱っています。
ぜひ一度、ご覧くださいませ。
無印良品 イオンモール大和郡山