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本日は、大正2年に建築されたと推定される建物「千葉市ゆかりの家・いなげ」をご紹介します。
明治中期以降、保養地として多くの文人墨客が訪れた稲毛。海岸線の松林を中心に、
別荘・別邸が建てられました。
この建物もそのうちの一つで、平屋の主屋と庭の離れで構成されています。全体として改造が少なく、大正時代初期の意匠を見ることができます。
また、中国清朝ラストエンペラー・愛新覚羅溥儀の実弟である溥傑が、成婚間もない昭和12年に、妻・浩と半年ほど過ごしたという歴史的事実もあることから、千葉市地域有形文化財(建造物)に登録されています。
[主屋]
[離れ]
屋敷は、平屋の主屋と庭の離れで構成されています。
全体として改造が少なく、大正時代初期の意匠を拝見できます。
主屋
[格天井]
[板欄間]
[亀甲格子の欄間]
[漆塗りの枠の腰付障子と結霜ガラス]
[洋室]
気品と優雅さがあるこの部屋には、溥傑夫妻の写真が飾られており、仲睦まじい当時の様子が伺えます。
溥傑は、中国の現代三筆に数えられる書家として、多くの書画を残しています。
下の書は、稲毛に居を構えた当時に思いをはせた漢詩二首がしたためられています。「ゆかりの家・いなげ」と「溥傑夫妻」のつながりをしのばせる作品です。
[訳]
他にも書物や写真が展示されており、座りながらゆっくりと閲覧することができます。
離れ
[六畳間]
こちらは溥傑の書斎部屋として、使用されていたそうです。
床の間には、花の輪郭の丸みを強調した、素敵な形の木瓜窓(もっこうまど)があります。
[庭]
木や花の種類が多く、季節ごとに楽しめる庭園です。
皇室と縁のある浩が、貞明皇后より白雲木の種子を拝受しました。裏庭にある白雲木(はくうんぼく)は、その孫木です。
5月はじめ頃になると、かわいらしい白い花が咲くそうです。
白雲木の種は配布されていて、例年9月頃から開始されなくなり次第終了となるとのことです。
育ててみてはいかがでしょう。
ゆかりの家、いかがでしたか。
歴史を学びながら、ぼんやりとお庭を眺め、ゆっくりと時間が流れてゆく、居心地の良いとても素敵なお屋敷です。
稲毛にお立ち寄りの際は、是非、足を運んでみてください。
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