『なにもない』
無印良品に勤務して4年が経つ筆者が、お客様からかけられた一番心に響いた言葉です。
好みのものが『なにもない』。
目立つものが『なにもない』。
その方にとっての、『なにもない』が何を意味するのかは当人にしかわからないことです。
自宅で過ごす時間が増えたここ1年ほど。
日常の空間へ今まで以上に目を向けるようになりました。
『なにもない』
そう思わせるほどに、シンプルで生活に馴染むことができるのが無印良品の商品ではないか、と筆者は考えました。
筆者の生活に馴染んでいる、生活に欠くことのできない物たちを撮影してきました。
ガラス豆鉢は、透明度が高いので盛り付けたものが色鮮やかに、映る。
シンプルなパッケージの化粧品は肌質に合わせてタイプを変えても、まとまる。
トイレ洗剤も、すっと、馴染む。
オーダー商品のオーク材スツールは、広い座面が座りやすく、使うほどに味が出る。
座面の裏に指を引っかける溝があるから運びやすい。
USBケーブルをまとめつつ、スマートフォンのスタンドになる。
水周りは白でまとめて、すっきりと。
洗面回りにあると便利なダストボックスも色を揃えて。
その場所に必要な情報だけを、刻む。
洗って使う機会が増えたマスクは、ほんの少しの隙間で、気持ちよく乾かす。
洗うほどになじみ、丈夫でしなやかな麻。お気に入りを大切に、長く着る。
ペットボトルからアルミ缶へ。
リサイクル率の高い、循環型資源へと切り替えていく。
シンプルであること。
機能的であること。
使う人の生活に、そっと寄り添うこと。
できることから少しずつ、はじめていくこと。
筆者は『なにもない』、その一言から、様々なことを考えることができました。
言葉の持つ力、物の持つ力を感じました。
シロツメクサが茎をのばし、高く、咲き始めました。
ちょっと視線を外に向けると島田市には自然があります。
いい季節ですね。
無印良品 アピタ島田