こんにちは。浦和パルコのスタイリングアドバイザーです。
先週お届けした『綿のチカラ ~前編~』では
【綿であったかインナー】の魅力についてお話しました。
後編のテーマは、冬のお悩み【静電気】についてです。
静電気とインナーが、どう関わってくるのでしょうか?
空気が乾燥すると、どうしても静電気が起きやすくはなりますが
着替える時の、あの『バチバチッ!』はなるべく避けたいですよね…。
実は、お洋服の素材を上手に選ぶことで、静電気の発生を軽減することができます!
まずは、静電気について簡単にご説明します。
■静電気が発生するワケ
静電気は、異なる素材でできた衣服がこすれ、摩擦がおきることで発生します。
摩擦がおきると、衣服同士の間で電子が移動し、帯電するというしくみです。
■電気には、プラスとマイナスがある
ここからが重要なポイントです!
【重要①】
衣服の素材によって、『プラスの電気を帯びやすい』素材と『マイナスの電気を帯びやすい』素材があります。
その一覧がこちらです。

プラス素材とマイナス素材を組み合わせてしまうと、強い静電気が発生しやすくなります。
上の帯電列でいうと、組み合わせる素材の距離が離れているほど静電気が発生しやすい、ということです。
【重要②】
プラスとプラス、マイナスとマイナスなど、同じ性質の電気を帯電する素材の組み合わせなら、静電気は発生しにくくなります。
また、もともと帯電しにくい綿や麻などの素材は、他の素材と組み合わせても静電気が発生しにくいです。
もういちど、帯電列を見てみましょう。
真ん中に位置する『人のからだ』の近くには『綿』『麻』『シルク』など、植物系の天然素材が並んでいます。
無印良品ではおなじみの素材たちですが、これらは他の素材と組み合わせても、静電気が発生しにくいといえます。
またまた『綿のチカラ』が明らかになりましたね!
冬は重ね着をしますから、衣服の摩擦は避けられません。
インナーが綿であれば、上に着られるお洋服の幅がぐんとひろがりますね。
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実際、冬のお洋服はどんなもがあるでしょうか…
クローゼットを開けて確認してみました。

まずはニット。ひとくちにニットといっても、素材は様々です。
ウール、アクリル、ポリエステル、レーヨン、綿などなど…現在では、異なる繊維を混紡しているニットがほとんどです。
(無印良品のように天然素材100%って珍しいんだな…と改めて思いました。)

冬の味方、大人気のフリースやボアはポリエステルです。

アウターも多種多様ですね。
ウールのコート、ポリエステルのブルゾンやダウンなどなど…
さまざまな素材があって考えてしまいますね…
いくつかNG例をご紹介しようと思います。
【NG例①】ポリエステル×ナイロン
多くの女性を悩ませるのが、『静電気によるスカートのまとわりつき』ではないでしょうか。歩きにくいし、人の目も気になりますよね。

一般的なタイツはこのようなナイロンのものが多いですが、もしスカートがポリエステルであれば、静電気バチバチで足にまとわりついてくるでしょう。
スカート本体は違う素材でも、裏地がポリエステルのものも多いので、注意が必要です。
まとわりつきでお悩みの方にオススメなのは、こちらの

綿素材のタイツです!

種類によって多少異なりますが、どれも70%以上が綿なので、どんな素材のスカートと合わせても静電気が発生しにくいのです。
【NG例②】ポリエステル×ウール
とても寒い日に、ウールのセーターを着てフリースのアウターを羽織ることもあるでしょう。
しかしこの組み合わせは危険です。
ウールのセーターにはウールのコートを、フリースのアウターにはアクリルのニットを、等
電気質を合わせた組み合わせにするのがオススメです。

いかがでしたでしょうか?
ぜひ、お手持ちのお洋服の素材を確認してみてください。
新たな視点で組み合わせてみると、静電気の軽減で冬のくらしがより快適になるかもしれません。
静電気で困っている方がいたら、教えてあげてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
無印良品 浦和パルコ