イオンモールKYOTO

【イオンモールKYOTO】京の職人さんを訪ねて・電着フロッキー加工の技術

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2023/05/16

無印良品 イオンモールKYOTOのつながる市にもたびたびご出店いただいているティーヘッドさんは、国内でわずかに残る「電着フロッキー」を専門に行う京都のプリントファクトリーです。

フロッキー加工とは植毛加工とも呼ばれ、下地に接着剤を塗布し短繊維を付着させベルベットのような質感を出すプリント加工の1つです。

加工方法は大きく分けて、転写フロッキーと電着フロッキーの2つ。現在主流の転写フロッキーは加工が容易な分、風合いが固く堅牢度も低い。それに対し職人の高い技術と時間を要する電着フロッキーは、柔らかい風合いと立体感が特徴で様々な表現が可能になります。

今回はティーヘッドさんの作業場にお邪魔してお話をお聞きしました。
 
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こどもも、お父さんもお母さんも、おじいちゃんもおばあちゃんも、家族みんなで着てもらいたい。
そして直植毛(じかしょくもう)電着フロッキーのことを、もっともっと知ってもらいたい。

そんな想いがたっぷりつまった「beanxious(ビーアンキシャス)」というオリジナルブランドも展開されていてデザインから製版、加工までをすべて自社で手掛けておられます。

加工はまず、生地に特殊配合した接着剤をシルクスクリーンで擦ります。
 
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その生地に、桶に入れた短繊維を振りかけていきます。この時、桶に高圧電流を流し静電気を発生させ短繊維は接着糊に垂直に植え付けられていきます。
 
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植毛された生地は干して乾燥させます。
丸二日ほど陰干しし接着剤を十分に固めます。
 
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そして接着剤以外の部分に付着した余分な短繊維を除去し、高温の熱風をかけて接着剤を生地に定着させれば完成です。

多くの工程を経て作られるフロッキープリントは、すべて手作業で完成するまで1週間近く時間がかかります。
しかし、この技術で作られたフロッキーはとても繊細で表情豊かな仕上がりに。
 
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フロッキーの感じが伝わりますでしょうか?

職人の手作業で施される電着フロッキー加工は、かかる手間の多さと効率の悪さから実施する工場が減少しており、その技術は失われつつあります。

しかし一枚一枚をとても丁寧にたっぷり時間をかけてつくられていくフロッキー加工は、新しい素材の開発やさらに毛足のながいもの、フロッキー加工の難しい素材への挑戦を通じて、まだ誰も見たことのない新しいフロッキーを世界に発信してくれそうでとても楽しみです。





【無印良品 イオンモールKYOTO】

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