みなさん、こんにちは。すこやか研究会です。
私たちすこ研は、忘れかけている人ともののつながりの中で、すこやかについて考えてみようよ、と地道に活動しています。
今回、私たちは京都中京区にある古くて新しい種の菓子ブランド〈SHUKA/種菓〉さんを訪ね、代表 近藤さんに長年の夢でもあったジェラートのお話を聞いてきました。
そもそもSHUKAとは"砂糖漬け"と呼ばれる古来の食品保存技術を活かし、日本人になじみの深い豆類だけでなく、世界中で親しまれているカカオやピスタチオなどの素材も取り入れた種のお菓子。今回のお目当ては、その種や種のエキスが滲み出たシロップをつかってつくる植物性ジェラートのSHUKA gelatoです。
SHUKA立ち上げ前から、いつかジェラートをはじめたいと本場イタリアで食べたことをきかっけに、その後ジェラートの世界チャンピオンのもとで学んだ近藤さん。
取材時は、スーパーグリーンピスタチオのジェラートをつくる工程を見学させていただきました。
スーパーなどで見るピスタチオとは違って、瑞々しく緑がとっても鮮やかです。素材の個性を残したいという思いのもと、種によって焼いたり、煮たり、調理法はさまざま。ピスタチオの場合は緑が消えないように、新鮮さが残るように、オーブンで浅煎りするんだそう。たった数分焼くだけで、作業場は香ばしい香りに包まれました。「ピスタチオも喜んでますよ」笑う近藤さんとお話していると、どんなに良いものを使っても、調理するひとに素材への愛情がなければそれは生きないのかもしれないなと思います。
脂肪分、水分、糖分、空気、これはジェラートをつくるための主な成分です。SHUKAではナッツの脂肪分や豆の煮汁、豆乳など使用しすべて植物性の成分でつくっているんです。素材の味を活かすためにはこの配合率がとっても大切。なかでも、糖分はただ加糖しているわけではありませんでした。
「甘納豆屋でジェラートをやったらおもしろいって思ったのは、砂糖の働きが甘みだけじゃないってことを知ったときでした」
ジェラートは何度で凍るかがとても重要なんだそう。要はテクスチャーですよね。そして、糖にはそのテクスチャーを調整する働きがあります。
使用する食材ごとに違う凍結温度を一定にするために、それぞれの素材に合った糖を数種類組み合わせて、ジェラートはつくられています。
もっと感覚的につくっているものだと思っていました。そう伝えると「ほんと実験ですよね」と近藤さん。華やかなイメージのあるお菓子の世界ですが、数グラムの違いで舌ざわりや質感が変わるジェラートから自分の求める正解を見つけるように、職人たちの地道な作業の積み重ねによって出来上がったものなんですね。
そうやって出来たジェラートはピスタチオの自然な色がきれい。出来立てを試食させていただきました。口にいれた瞬間にフルーティーで甘さのあるピスタチオの香りが広がって、粗びきの粒を噛むとコクを感じます。それなのに後口はあっさりと気持ちが良い。植物性だから牛乳が苦手な方はもちろん、お子さんからご年配までみんなで一緒に食べられるしあわせもおいしさのひとつですね。
近藤さんは取材中も「ちょっと試してみていいですか?」なんて種類の違うブレンダーを試されていました。また、いま構想中の新商品のお話をしてくださったり、探求心がとどまるところを知りません。
SHUKAのお菓子を食べたときに感じる自由なイメージは、ナッツ類の食感も楽しんでもらえるように粗びきにしたり、焼き加減や温度を調整したり、種そのものの味を感じてもらいたいという熱意と甘納豆を身近に感じてもらうにはどうしたらいいだろう、こんなものもつくれないかという探求心ある近藤さんから溢れていたものだったんだと気づきました。
SHUKA gelatoは当店1階のSHUKAコーナーにて販売中です。ぜひ、なめらかな舌触りと種のコクをお楽しみくださいね。〈SHUKA/種菓〉の店舗では、その場で盛り付けたジェラートが食べられますよ。
→〈SHUKA/種菓〉
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