こんにちは。
本日は前回、好評だったフィンランド特集の第2弾です。
フィンランド、北欧の国であるイメージは定着していますが、実際にどんな国なのかと考えるとあまり知らない部分も多いですよね。
フィンランドは知ってのとおりとても冬が長く、夏が短い国です。
夏には時折、雪が降ることもあり日差しを感じる日は1年の中でもたったの3ヶ月。あとはずっと冬の気候が続きます。
その為か、フィンランドでは自然と共存し、自然を楽しむことを知っています。
今回紹介する商品もそんな背景から発展して永く使われてきた道具の一つです。

松のかご・小 約幅22×奥行22×高さ9cm
松のかご・大 約幅27×奥行27×高さ9cm
松のかご・特大 約幅42×奥行30×高さ29cm
松のかご・取っ手付き・浅型 約幅40×奥行26×高さ25cm
松のかご・取っ手付き 約幅40×奥行30×高さ29cm
白樺のかご 約幅20×奥行20×高さ7cm
現在1Fの売場で展開されている「世界のかご2」
ヨーロッパのかごを取り上げておりバルト三国の一つ、エストニアではパインのバスケットが商品として並んでいます。
フィンランドとエストニアは海を隔ててはいるものの、距離は近く似た気候から同じように松(パイン)を使ってかごが作られます。今回は、紹介するフィンランドの「松のかご」とエストニアの「パイン バスケット」を見比べていきましょう。
ただその前に、フィンランドの企画では青山限定で、白樺の皮だけを使って出来た小さなかごも用意されていますので、まずはそちらから。


白樺の木には、たくさんの樹液が詰まっています。長い冬を越えるためにしっかりと根から蓄えて春に一気に養分を吸うためなんだとか。
白樺の樹皮には苔がむしますが、フィンランドの野生のトナカイは、その苔と樹皮を好んでよく食べます。その為、綺麗な状態で手に入る白樺の皮は限られ、この白樺の樹皮で余れたかごは生産数もとても少なくなります。
少ししか作れない貴重なかごですが、白樺の皮を丁寧に手で割いて編んでいて、使っていくほどに革が柔らかくなり色味も深くなっていきます。
それは動物の革のよう。長い年月をかけて付き合っていけるとても素敵なかごです。気になる方は併せて触ってみて下さい。


さて、それではフィンランドの松特集。ご覧ください。
まずは、松のかごの中で最もベーシックな2種類。松のかご・小と大です。正方形の小ぶりなサイズでエストニアのバスケットと比べると、表面が荒削りな表情をしているのが分かります。仕上げの鋲や装飾も無い分、木がエストニアのものより一枚一枚に厚みがあり、ガッシリとしています。




もう少し大きな松のかご・特大は、エストニアのパインのバスケットと見比べてみましょう。
編み方も縦横、ななめと分かれていてフィンランドの松のかごはよりシンプルで素朴な印象。1番大きな違いはやはり木の厚みでした。厚みのある木で編まれたフィンランドのかごは固さもあり、重いものを入れても壊れることなく使えるのがよく分かります。
見た目の違いは分かりませんが、触ったり実際に入れるものを想像しながら選ぶのが良さそうですね。

続いては、松のかご・取っ手付き。
これも先ほどの特大と同様、大きさがある分木の厚みもしっかりとしています。持ち手は相当な重さにも耐えられるように木の芯材をベースに回りを茎で覆っている構造。これも似たものがエストニアのパインのバスケットにありますので見てみましょう。




形は違うものの、取っ手の部分などの作りはよく似ています。エストニアのかごの独特な形は別名「ファイヤーウッドバスケット」、薪を入れるのに使う丈夫なかごになっています。
フィンランドのものと見比べると、やはり取っ手部分の作りの違いが分かります。
フィンランドの松のかごは、全てにおいて金属の鋲等を使わずに木をそれぞれ折ることで、かごの形状にしています。
その為、見るところによっては木が裂けたように見えます。ただその分、木だけで頑丈なかごを作る為に厚みをもたせたり、シンプルなデザインと構造にしているのが良いところですね。
一方、エストニアのパインバスケットも熟練の職人さんが作っていて、仕上げも丁寧で繊細な作りなのが覗えます。
どちらのシリーズのかごか、一人ひとりに合うものは違うはずです。ぜひご自宅の小物入れや、ランドリーバスケットなど用途に応じて1番のかごを見つけてみてください。
まだまだ、フィンランドの商品には魅力がいっぱい。明日以降も紹介していきますのでお楽しみに。
Found MUJI青山
<世界のかご2> 開催中

「世界のかご2」では、樹木、潅木、草などの多様な素材を使い、欧州各地で作られているかごを取り上げます。
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2019年4月26日(金)~7月19日(金)
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