(閉)イデー東京

【IDÉE TOKYO】まもなく終了 krank exhibition “QUIET”

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2021/05/04

4月16日(金)から開催している、福岡を拠点に幅広い活動を行う“krank”の展示会ですが、会期終了日である5月11日(火)まであとわずかとなりました。

今回は企画展初日に配信したインスタグラムライブの中で、イデーのバイヤーである大島さんがkrankの藤井さんにお伺いした、今展についての思いと、これから先のお話しをお届けします。

本記事掲載の作品は購入もいただけます。作品の大きさや価格など、電話でのお問い合わせもできますので下記番号までお気軽にご連絡ください。
TEL 03-5224-8861
 

quite bird kazumi#1

quiet bird + kazumi tsuji  #1
SOLD


<古いものって素敵>
―藤井さんと知り合ったのは10年くらい前ですね。福岡にあるお店だけでなく、LIFECYCLINGというイデーのウェブマガジンの取材で初めてお宅にもお伺いしました。福岡市にあるアートギャラリーでの展示会のときにはすごくロマンチックな世界観の展示にとてもびっくりしました。そもそもアンティークや古い物にまつわるお仕事を始めたきっかけはなんですか?

(藤井さん)
僕はもともと音楽をやっていたんですけど、好きなバンドの人がどんなものが好きなのか知りたくていろいろ調べて1940年代のジャズとかを好きになりました。使っていた楽器を真似しているうちに影響を受けるようになり、古い物って素敵だなって思ったところが入口でした。

―藤井さんのお店はすごく接客が楽しくて、お客様を喜ばせようとする思いを感じました。作っているひとつずつに物語があるし、一気にファンになって、いろいろ購入させていただいて家に飾っています。


<ジャンルのあいだに壁をつくらない>


―krankの作品は古い物をメンテナンスして販売しているものと、手を加えて販売しているものと両方あるけれど、最初からこういうことをしていたんですか?

(藤井さん)
最初からはやっていませんでした。元々のきっかけは、自分のお店に飾りたいものをを作るところから始めたんです。こういうのあったらいいな、こういう椅子があったらいいなっていうのを想像してやっていました。もともと古い物は好きですけど、古い物だけが好きってわけでもないんです。新しい物も好き。僕は自分のお店にあるようなアンティーク家具と、無印良品の家具を一緒に使っているような部屋が好きなんです。あんまり古いものと新しいものとの間に壁を作らない方が好きです。

―自分の感性で選ぶっていいですよね。


<もう一度、表舞台に>

quite parade


quite parade
SOLD


自分がどんな家具を使いたいかって考えると、そこに動物がいたらいいなって思うんです。ここに出ている動物たちはヨーロッパで見つけてくるんですが、足や角が折れていたりしていて、何度も見ているうちに「売れてないなぁ」って気になっていました。こういう動物たちをアカレンジャーにしてあげたい、つまり、日の当たる場所に出してもう一度「かわいい」って言われるようにしたいって思うんです。


<制作の上で大切にしていること>
(藤井さん)
いちばん大事にしているのは、表情がないのに優しいっていうのが僕のテーマです。無表情って本当は怖いのにあったかい、優しい感じがするものを最近は特に作りたい。

quite friend

●quiet friend
SOLD


<今展についての思い>
外出自粛や会話は静かに、ということが去年から始まっていますね。世の中が暗くなるという考えも、静かになって心地よいっていうのも、両方の考え方があると思います。暗いのは悲しいけれど静かなのは心地よいかもと思って、QUIETというタイトルにしました。全部の作品にquiteという名前をつけて、そのあとに僕が考えた物語を一言で表せる言葉をつけています。

みんな今は特別な時間を過ごしていると思うんですが、静かに毎日暮らすのってすごく嫌かというと、僕はそこまででもないんです。この時間を愉しもうかなと思っています。だからQUITEというタイトルには“穏やかにたのしく過ごしましょう”という想いがあります。

quite box

●quite box
サイズ 約W18×D28×H43cm
*電球付き


<今後やりたいことは?>
僕は音楽が大好きだったから、どことなくアーティストへの憧れや尊敬が常にあります。アーティストの格上げはずっと気になっていて。極端かもしれないけれど、歌がうまい子供と算数ができる子供を同じように見てもらえる社会ができたら理想です。

quite hill

●quite hill
サイズ 約W7.5×D35×H31cm
*電球付き



 

ピノキオ全体


 

トルソー頭


●3本脚のスタンド(トルソー)
サイズ 約W83×D83×H156cm
 

糸車




 

糸車アップ

●テーブル
サイズ 約W106×D40×H116×天板71cm


ライブ配信の中では大島さんより「アートを生業として成立できている人が日本はまだ一握り」というお話しがありました。アートは単なる美ではなく、自分がどういう人生を生きたいのかを問いかけてくれます。IDÉEはこうした日々の暮らしを豊かにするアートが世の中に広まり、活動をされている方々が認知されて広がっていくことを願って、IDÉE SHOPや無印良品のお店での展示会やコラボレーション作品まで幅広い取り組みを行ってきました。

有名・無名を問わずアーティストをご紹介していく場であるIDÉE GALLERYでは、これからも展示会を開催していきます。
 

次回は5月14日(金)からモリソン小林さん作品展「small plants」が開催されます。今展では第24回岡本太郎現代芸術賞に出展された作品の一部展示もあります。こちらのWEB記事だけでなくinstagramでもお知らせいたしますので、ぜひご覧ください。

instagram @ideetokyo

IDÉE TOKYO
JR東京駅構内地下1階 48番 グランスタ地下北口改札そば
10:00 – 20:00