イオン天王町

【イオン天王町】資源について考えよう〜びんは巡るよどこまでも〜

ビン

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2024/07/26

こんにちは、イオン天王町です。

暑く長い夏、そして夏休みシーズンに突入ですね。
そんな夏にピークを迎えるものといったら何が思い浮かびますか?気温、湿度、観光客、お祭りの数などなど色々思い浮かびますが・・・
実は、資源ゴミで回収される「びん」の中でも茶色のびんの量は夏にピークを迎えます。これを当てられた貴方はかなりのびんマニアかもしれません。スポーツやレジャーなど何かと活動量が増える季節柄、栄養ドリンク系の空びんが増えてくるのだそう。
そんなびんに関する、なるほど!を教えてくださったのは、有限会社マルニ商店(本社は横浜市西区)代表取締役の栗原清剛さま。
 
栗原様


マルニ商店について
昭和5年の創立以来、一貫して「安全第一」「品質第一」「負けるが勝ち」を信条に循環型社会構築に貢献すべく、カレットを中心としたリサイクル事業に取り組んでいらっしゃいます。(※カレットとは、ガラスくずのこと。英語。)
相鉄線星川駅前の野村ビジネスパークができる前、その場所にはびん製造工場があり、製びんの過程で出るびんのくずが山のように積みあがっていたんだそうです。その山を見て、これをなんとかしないといけない!と当時の創業者が思い立ち、それが今のマルニ商店さまの事業になっていったとのこと。
そういわれてみれば、ビール坂という坂がすぐ近くにありますね!
野村ビジネスパークにそんな歴史があったとは、全然知りませんでした。


びんの良さは、やがて土に還ること、と栗原様はいいます。普段考えることはないかもしれませんが、びんの原料は灰・砂・石なんです。
ペットボトルは軽く、輸送効率は抜群ですが、きちんと分別しないとマイクロプラスチックなどの問題につながります。一方で、環境負荷の少ないびんは重く、輸送効率で考えれば低いし、毎日の食卓、昼食にびん飲料を選択することが現代の生活で自然かといえばそうでもありません。
黒白つけがたいことですが、ペットボトルとびんそれぞれの特性やリサイクルについて理解を深め関心をもっていく必要性は言うまでもありません。
7月某日、マルニ商店さまの回収後の仕分け現場を見学させて頂きました。


こちらは横浜市金沢区の事業所で、目の前は海!
 
金沢事業所

白(透明)、茶、緑と色別に積まれたびんの山。ここにそれぞれ70トン貯められるそう。仕分ける作業はなんと手作業。
 
色別集積

 
仕分け1

機械化も検討しているそうですが、データでは手作業の方が早く正確なんだとか。
ここで色別に仕分けしたびんは全国各地で新たなびんに生まれ変わります。色別では白(透明)6割、それ以外で4割で夏場は茶色が増え、秋冬は緑色が増えていきます。秋冬はワイン、焼酎の空きびんが多いそうです。空きびんから季節を感じられるのは回収事業者さまならではですね!
 
オリコン

こちらは横浜市内の酒屋さんなどに回収用に渡している折りたたみコンテナ。こういった資材・備品も近年の価格高騰の影響を非常に受けているとのこと。ルール通り返ってこないものも多く一体全部でいくつあるのかもはや把握できないそうです。


さて、びんの仕分けの続きをみてみましょう!

異物入りのびんはさらに先の作業場で、異物除去します。びんリサイクルで一番こまることは陶器類が混ざってしまう事。これを熟練の技術と集中力で手作業で仕分けていきます。
 
仕分け2

まとまった量のカレットを1ロットにして出荷するのですが少しでも異物が混ざるとロット単位で返品になってしまうのだそう。捨てる私たちがルール通りゴミに出すことがとっても大事ですね…。
ちなみにここでびんとして分別されたものは色が混ざっている為、海岸の埋め戻し材料、ゴルフ場のバンカー、断熱材の原料などになるそうです。バンカーの砂をよく見るとキラキラしているのはそのためで、砂を締める効果があるそうです。

こちらはリユースびんが積まれています。このびんは洗浄してまた再利用されます。
 
リサイクルびん


大量消費社会における資源の分別、リサイクルについてとても考えさせられる見学でした。マルニ商店の皆様、栗原さま、貴重な機会を頂きましてありがとうございました!

ついつい、便利なものを次から次へと手に取ることが当たり前になってしまいますが、資源を正しいリサイクルのルートにのせるために行動することは出来そうです。
分別のルールを守る。使いたい人へ譲る。再利活用を目的とした回収サービスを利用するなどいろんな方法があります。
一人一人ができることをしていきたいですね。
 
びん飲料
左から、無印良品のメロンソーダ、マルニ商店様の「hands to handsレモネードサイダー」(気になる方はリンク先をチェックしてみてください)


無印良品は一部商品を対象に、お客さまから不要になった商品を店舗で回収し、より長く使っていただけるように、リユース・リサイクル活動に取り組んでいます。くわしくはこちら

 

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