字の通りに、春がやってきたことを告げる魚を“春告魚”といいます。“めばる”はその代表として有名です。
また、海がしけたら釣りにくい魚なので、風がやんで波が穏やかな時を古くから“めばる凪(なぎ)”と呼んだりします。
今日は、私たちの生活に身近な“めばる”について鮮魚担当・岩切さんに詳しく教えてもらいました。
「“めばる”は大きな頭に、“目を張った”の名前通りの大きな目が特徴です」
「昔の魚図鑑を見ると“めばる”とひとくくりでしたが、今では個体によって若干の違いはあるものの、胸ひれの本数で赤めばる(15本)・黒めばる(16本)・白めばる(17本)の3種類に分類されています」
■赤めばる
“めばる”を順に見ていきましょう。
まずは、全体的に赤みを帯びた『赤めばる』。
■金めばる
黄金色の『金めばる』は『赤めばる』の仲間です。
「僕は『金めばる』が一番おいしく感じて好きです」と岩切さんのおすすめです。
■たけのこめばる・黒めばる
「上が『たけのこめばる』、下が『黒めばる』です。
『たけのこめばる』は瀬戸内海周辺での呼び名です。ちょうど筍が出てくる頃に旬を迎えるので、このように呼ばれています」
「『たけのこめばる』は名前に“めばる”と付いていますが、実は“そい”という魚の仲間です。
尾びれの部分をよく見てください。“めばる”は尾びれの最後が真っ直ぐになっているのが特徴ですが、『たけのこめばる』は扇状になっています。この尾びれの形が“そい”の特徴なので『たけのこめばる』も“そい”の仲間となります」
『黒めばる』は全体に黒いです。“ブルーバック”といわれる背面に青味がかかることもあります。
■おまけの情報
“めばる”は冬に出産します。
なんと、お腹の中で卵を赤ちゃんにしてひれの無い仔魚を生むそうですよ。
■今日の入荷のめばる
『黒めばる』は、煮付けにするがおすすめです。
大きな頭からいい出汁が出るので、頭を付けたままの美しい姿で料理したいですね。
徳島県産『黒めばる』1尾 消費税込698円
当面の間、10:00から19:00までの短縮営業とさせていただいております。
ご不便をお掛けいたしますが、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
無印良品イオンモール堺北花田 2020.04.29