尾びれが長いかわいい魚に見えるし、ひっくり返すと元気に泳ぐ魚にも見えるこの骨が“鯛の鯛”です。
今日は、不思議な響きの名前が、なんだか魔力を持っていそうな“鯛の鯛”について鮮魚担当・粟田さんに詳しく教えてもらいました。
「これは『真鯛』の骨の一部です。形が鯛に似ているところから“鯛の鯛“と呼ばれています。
この骨は胸びれを支えたり、動かしたりするのに使われます。だから『いわし』や『あじ』などにもあります。種類ごとに形が異なるので、近縁の魚を分類するときにも利用されます」
「江戸時代には“鯛中鯛(たいちゅうのたい)”と呼ばれ、めでたい鯛の中にある鯛ということで縁起物やお守りとして珍重されたそうです」
「“鯛の鯛”という呼び名は、形そのものが鯛に似ていることや『真鯛』の“鯛の鯛”が最も形が美しいとされていることから、この名前が付いたという説があります。
『真鯛』以外の魚のこの骨も“鯛の鯛”と呼びます。たとえば『いわし』の骨だからといって“いわしの鯛”とは呼びません」
「最も取り出しやすい調理法は煮魚。煮過ぎると骨が崩れて取り出しにくくなってしまうので注意して!」とアドバイスをもらい、今日は“鯛のあら炊き”をつくってユニークな骨の取り出しを挑戦します。
骨の取り出し方は、胸びれの付け根部分の身を慎重にゆっくりとほぐしていきます。
“鯛の鯛”がどの部分かを想像して切り込み線の目星をつけます。骨の繋ぎ目に沿って取り外します。ドキドキしますが、パキッといきましょう。
骨が取れたら、きれいに水で洗ってから乾燥します。
やったー!きれいな“鯛の鯛”が見つかりました!
パキッとする瞬間が、とっても快感!形もおもしろいし、いろいろな魚種の“鯛の鯛”を比較するのも楽しそうです。
いつまでも大切に持ち続けていたいのなら、“鯛の鯛”を補強出来るように『UVレジン』でコーティングするのもおすすめですよ。
皆さんも是非、挑戦してくださいね。
イオンモール堺北花田 2021.04.23