こんにちは。みんなみの里のBOOKS担当です。
今週のご紹介本は、戦後しばらくして、フランスに渡ったシャンソン歌手の草分け的な存在、石井好子さんによる食べ物エッセイの金字塔です。
いろんな国に滞在し、その頃の日本人が見たこともないような食を旺盛な好奇心で食べ尽くし、さらに自分でもつくってみる。このつくるというのがたいせつで、この本はどこのレストランが美味しいというグルメ本ではなく、楽しく調理して、気のおけない人と、アツアツを笑顔で食べるのがいいよねという食の基本原理にたどり着いているのです。
おいしいオムレツを食べるコツのひとつに「焼き立てを食べる」とあります。下宿先のマダムがつくってくれたオムレツはいつも”バタ”たっぷりで熱々。この「つくりたて」こそ時代を超えたおいしさの黄金律ですね。
今はBlogなど、デジタルで記録を残すことが多い時代です。 それに比べ本は、その人の歩んできた道や感情が紙のページの上におさめられています。映像で視認するのではなく、本をめくって想像を巡らせる。 この先デジタル化はさらに進んでいくでしょうが、たとえ未来の彼方であっても、こういったものが本という形で世の中に残されてほしいですね。
こうして里山の空の下BOOKSコーナーにも”バタ”たっぷりのオムレツのにおいが流れるのでした。
著書名:巴里の空の下オムレツのにおいは流れる
著者:石井好子
発行所 : 河出書房新社
*******************************************************************************
いつもみんなみの里のブログをご覧いただきましてありがとうございます。
みんなみの里をフォローしていただくと、入荷情報やイベント情報のほか、鴨川の情報など地域のことも、皆さんの携帯などに一足早く配信されます。
記事の右上にあるフォローボタンを押していただき、グレーがエンジ色になればフォローは完了です。
まだフォローをされていない方は、ぜひ、みんなみの里のフォローをよろしくお願いします。
里のMUJI みんなみの里