みなさんこんにちは。里のMUJIみんなみの里のBOOKS担当です。
稲刈りのおわった里山の田園風景にとんぼと彼岸花。秋のにおいを東からの乾いた風が運び、去り行く夏に別れを告げているようです。直売所では今年も新米が出そろいました。ツヤツヤで香り高く、ほんのりと甘い長狭米で食卓を秋色にしてみませんか?朝どれの新鮮野菜もたくさん取り揃えて、みなさまのご来店をお待ちしております。秋の里山散策がてらみんなみの里までぜひお出かけください。
さて本日ご紹介するのは幸田 文による明治時代おわりの衣食住の文化を綴った本です。暮らしの知恵や心構えを繊細・敏感で強く優しい子供の成長と共に着物を通して語りかけてくれます。
93年に作者の死後発表された作品で、作者自身を一部投影した感受性の高い「るつ子」という末娘が少女から大人へと成長していくさまを描いた物語です。
するすると湧いてくるような文章に瑞々しさがあります。大量生産の現代と違う時代の美的感覚が漂っています。るつ子にとって、おばあさんは良き相談役。たしなみや人付き合いの心得といった暮らしの中の決まりを着物を通して学んでゆく過程が興味深いです。
古き良き時代、お金が全てではない時代に道徳とはちょっと違う“粋”な価値観を感じます。
物語性だけでなく言葉の意味や使い方、様々な方向から立ち止まり考える時間を与えてくれる本です。
書籍名 : きもの
著者 : 幸田 文
発行所 : 新潮社
定価 : 750円+税
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