グランツリー武蔵小杉
【グランツリー武蔵小杉】colors 頭と体としなやかに、ボルダリングジム「BOULDER BOYSKLUB」

2022/06/27
本日のCOLORS 新しいつながり。
武蔵小杉にあるボルダリングジム
「BOULDER BOYSKLUB」 にお邪魔し、インタビューをさせていただける事に。
お話を伺えるのはこの方
爽やかな笑顔が印象的な、上野さん。
ご自身の事やボルダリングについて、地域とこちらのジムがどう関わってきたかについて、インタビューをさせていただきました。
向河原駅から歩いて10分もしないくらいの路地に、そのジムはありました。
外から見ると美容室?雑貨店?そんな印象を抱くような外観。
開店前のお店にお邪魔して、快くインタビューにお答えいただけました。
■「それでは本日は、よろしくお願いいたします。まず上野さんの生い立ちについてお伺いしたいです」
□「宜しくお願いします。私は小中高とサッカーをやっており、元々体を動かす事が好きでした。
そんなスポーツに明け暮れていたある日、とあるテレビでプロクライマーの方が大自然の中をクライミングしていく姿を見ました。
雄大な自然の中で動くスポーツに感銘と衝撃を受けて、次の日にはもう友人と近くのジムに行っていましたね。」
■「行動がすごく早いですね。それくらい衝撃的だったんですね」
□「はい、自分でもまさか足を使うサッカーから手を使うクライミングに行くとは思っていなくて驚いています。
その後、大学卒業と同時にジムで働いて経験を積んでいきました。」
■「今ジムをご自身で開かれていますが、プロの方はどの様な活動をされているんでしょうか?」
□「はい、私が競技を始めた15年前は、なかなかプロで生計を立てるという概念が薄いニッチなスポーツというイメージでした。国体や世界大会に出場している競技者のひと握りが、スポンサーなどがついて生活していける様な厳しい環境という感じです。
そんなクライミングも、ここ数年でようやく認知され始めているので、活動をしながら間口を広げたいと思っています」
■「確かに街にもボルダリングジムを少しずつ見るようになりましたよね。このお店はどんなきっかけでオープンしたのですか?」
□「このジムは昨年4月にオープンしました。クライミングジムの物件探しはとても難しく、天井高が4~5m以上ある物件が理想とされている為、物件探しにすごく時間がかかりました。
今の物件は、たまたま近くを通りかかった時に見学する事ができ、その際にオーナーさんがいらしたので色々お話を聞けたのもよかったですね。ただ10年以上使用していなかった為、水漏れしたり結構大変でした…。」
■「それは大変ですよね。尚且つこのコロナ禍の中でのオープンですよね。どんな部分が原動力になりましたか?」
□「元々青山クライミングジム働いてたのですが、その時の女性オーナーの言葉や後押しが自分の中では大きいですね。
その方はクライミングを65歳で始めて、エネルギーに満ちた方でした。色々相談に乗ってもらい、個人でできる生涯スポーツであり老若男女楽しめるこのスポーツの魅力を広げる事に背中を押してくれましたね。」
■「65歳!すごいですね…確かにボルダリングは性別問わず楽しんでいられる方が多い印象です。どんな方が来られますか?」
□「一人暮らしの方や30代くらいの方が中心ですね。職業はシステムエンジニアの方も多いです。
決められたコースをパズルを解くように登っていく思考が、当てはまるみたいです。
そんな感じで動きやすい格好であれば身一つでできるスポーツなので、休憩の隙間時間で楽しめるのが魅力だと思います。」
■「そうですよね。ちょっとした時間であれば楽しめるのは良いですよね。お子さんがくる事もありますか?」
□「意外とお子さんが多いんです。しかも女の子が8割くらいですかね。
楽しみ方が全く違うのも見ていて面白くて、男の子は登って楽しむ、遊ぶという感じです。
対して女の子は登り方を考えて楽しむ、ルールを守って試行錯誤して楽しむという感じですね。
キッズスクールも行っているので、ぜひ来て欲しいですね。」
■「なるほど。面白いですね。体を動かす事に年齢は関係ないですよね。主に体のどんな部分を使いますか?」
□「まずは勿論手ですね。第1~第2関節あたり。そして足も使います。腕だけで登ると疲れてしまうので、足で踏ん張って登頂していくイメージです。手足だけでなく、股関節の柔らかさや体の柔軟性が求められるスポーツなんです。運動神経が良いからできる!という訳でもないのがボルダリングです。けれど体幹が鍛えられてしなやかな体になれますね。おすすめですよ。」
■「手足だけでなく、体の様々な部分や頭の中での組み立ても必要そうですよね。登るルートはどう決めているんですか?」
□「ルートセッターという人がいて、数日かけてセットする事が多いですね。壁にクライミングホールドをつける専用のボルト穴が空いていて、そこにホールドを(握る部分)はめていく感じです。ここを登ったら面白い、体を使わせたら良いのでは、というアイデアを盛り込んで作る事が多いですね」
あとはルートセッターによってクセが出たりするので、この人が作ったなというのが見てわかったりしますね。」
■「面白いですね。作るのも大変そうですね。頭を使いそう…」
□「昔は自然下で行う外の岩場に行く為のトレーニングとしてインドアのクライミングジムが使われていた為に、指先がかかるような小石程度のホールドを取り付けていました。
ただ今は誰でも親しみやすく、見た目も楽しさを感じてもらえるように大ぶりのホールドやカラフルなセットが主流ですね」
ルートは同じ色のホールドを追って、ゴールできるように設定されていることが多いです。」
■「そういうルールなんですね。面白そうです、あとでやってみても良いですか?」
□「勿論です!ジムによっては、プロでも苦戦するようなルートをいくつか作っているジムもあります。ここのジムでもすごく難しい課題が数本設置されています。」
■「そんな難しいのではなく簡単なコースでお願いします。笑
まずは上野さんに登っていただきたいです」
ということで上野さんに登ってもらいました。
登っていく姿を後ろで見て気付いたのが、体幹について。ホールドにかける手足は様々な方向に延びていきますが、体の線はブレがありません。
芯はしっかりしていながら、余計な部分に力が入っていない様に見えます。
例えるなら、野生の動物が木登りをしているイメージ。自然の中で自分の体の動かし方を熟知している様な動きに、とても驚きました。
ここで私も挑戦してみる事に。
まずはホールドをガッチリ掴むために滑り止めの粉をつけます。専用のシューズはお借りできるので、これで準備はOK。
本当に体ひとつで楽しめますね。
上野さんから簡単なルールと登り方についてレクチャーを受け、挑戦してみます。
最初のホールドへ手をかけ、次に手を掛けるホールドをイメージします。
選択肢が多くあるので、本当に自身の中でパズルを解いていくような感覚。
登っていけそうなホールドを掴みながら、足をしっかりとかけていって…高所の目標ホールドを両手で3秒掴めば、フィニッシュとなります。
登れた…!教えてもらいながらですが、小さな達成感がありました。
体感としては、体以上に頭の中を使った印象でした。組み立てて体を動かす間隔が気持ちよいですね。
最後に、上野さんへ今後どうお店を育てていきたいか伺ってみました。
□「皆さんの居場所であれば嬉しいと思っています。サードプレイスって言うんですかね。
仕事で疲れたら、フラっと体だけで立ち寄ってほしいですね。」
紹介してくれたジム自慢のコーヒー。環境に配慮したバガスカップ(サトウキビ由来の素材で出来た容器)を使用しているそうです。カップに描かれているキャラクターはチャップスくん。デザインのお仕事も手がけている奥様が手がけたそう。
ちょっとした時間で手ぶらでフラっと立ち寄れる気軽さ。頭と体を動かして、疲れたらコーヒーを飲みながら一息つける場所。
いいですよね。
■「今日はお話が伺えて、実際体験もさせて貰えて楽しかったです。ありがとうございました。」
□「こちらこそありがとうございました。
同じ壁を違う人で共有すると、コミュニケーションを取りながら繋がることができるので、そういった形でどんどん繋がりが出来れば嬉しいです。」
最後に上野さんと素敵なお写真を1枚。
こんな風にリラックスできる居場所で、楽しくインタビューさせていただきました。
これからもCOLORSでは、地域の方々の取り組みやグランツリーとの繋がりを紹介していきます。
次回の繋がりも、楽しみにしていてくださいね。
それではまた次のおたよりでお会いしましょう。
武蔵小杉にあるボルダリングジム
「BOULDER BOYSKLUB」 にお邪魔し、インタビューをさせていただける事に。
お話を伺えるのはこの方

爽やかな笑顔が印象的な、上野さん。
ご自身の事やボルダリングについて、地域とこちらのジムがどう関わってきたかについて、インタビューをさせていただきました。

向河原駅から歩いて10分もしないくらいの路地に、そのジムはありました。
外から見ると美容室?雑貨店?そんな印象を抱くような外観。
開店前のお店にお邪魔して、快くインタビューにお答えいただけました。

■「それでは本日は、よろしくお願いいたします。まず上野さんの生い立ちについてお伺いしたいです」
□「宜しくお願いします。私は小中高とサッカーをやっており、元々体を動かす事が好きでした。
そんなスポーツに明け暮れていたある日、とあるテレビでプロクライマーの方が大自然の中をクライミングしていく姿を見ました。
雄大な自然の中で動くスポーツに感銘と衝撃を受けて、次の日にはもう友人と近くのジムに行っていましたね。」
■「行動がすごく早いですね。それくらい衝撃的だったんですね」
□「はい、自分でもまさか足を使うサッカーから手を使うクライミングに行くとは思っていなくて驚いています。
その後、大学卒業と同時にジムで働いて経験を積んでいきました。」
■「今ジムをご自身で開かれていますが、プロの方はどの様な活動をされているんでしょうか?」
□「はい、私が競技を始めた15年前は、なかなかプロで生計を立てるという概念が薄いニッチなスポーツというイメージでした。国体や世界大会に出場している競技者のひと握りが、スポンサーなどがついて生活していける様な厳しい環境という感じです。
そんなクライミングも、ここ数年でようやく認知され始めているので、活動をしながら間口を広げたいと思っています」

■「確かに街にもボルダリングジムを少しずつ見るようになりましたよね。このお店はどんなきっかけでオープンしたのですか?」
□「このジムは昨年4月にオープンしました。クライミングジムの物件探しはとても難しく、天井高が4~5m以上ある物件が理想とされている為、物件探しにすごく時間がかかりました。
今の物件は、たまたま近くを通りかかった時に見学する事ができ、その際にオーナーさんがいらしたので色々お話を聞けたのもよかったですね。ただ10年以上使用していなかった為、水漏れしたり結構大変でした…。」
■「それは大変ですよね。尚且つこのコロナ禍の中でのオープンですよね。どんな部分が原動力になりましたか?」
□「元々青山クライミングジム働いてたのですが、その時の女性オーナーの言葉や後押しが自分の中では大きいですね。
その方はクライミングを65歳で始めて、エネルギーに満ちた方でした。色々相談に乗ってもらい、個人でできる生涯スポーツであり老若男女楽しめるこのスポーツの魅力を広げる事に背中を押してくれましたね。」
■「65歳!すごいですね…確かにボルダリングは性別問わず楽しんでいられる方が多い印象です。どんな方が来られますか?」

□「一人暮らしの方や30代くらいの方が中心ですね。職業はシステムエンジニアの方も多いです。
決められたコースをパズルを解くように登っていく思考が、当てはまるみたいです。
そんな感じで動きやすい格好であれば身一つでできるスポーツなので、休憩の隙間時間で楽しめるのが魅力だと思います。」
■「そうですよね。ちょっとした時間であれば楽しめるのは良いですよね。お子さんがくる事もありますか?」
□「意外とお子さんが多いんです。しかも女の子が8割くらいですかね。
楽しみ方が全く違うのも見ていて面白くて、男の子は登って楽しむ、遊ぶという感じです。
対して女の子は登り方を考えて楽しむ、ルールを守って試行錯誤して楽しむという感じですね。
キッズスクールも行っているので、ぜひ来て欲しいですね。」
■「なるほど。面白いですね。体を動かす事に年齢は関係ないですよね。主に体のどんな部分を使いますか?」
□「まずは勿論手ですね。第1~第2関節あたり。そして足も使います。腕だけで登ると疲れてしまうので、足で踏ん張って登頂していくイメージです。手足だけでなく、股関節の柔らかさや体の柔軟性が求められるスポーツなんです。運動神経が良いからできる!という訳でもないのがボルダリングです。けれど体幹が鍛えられてしなやかな体になれますね。おすすめですよ。」

■「手足だけでなく、体の様々な部分や頭の中での組み立ても必要そうですよね。登るルートはどう決めているんですか?」
□「ルートセッターという人がいて、数日かけてセットする事が多いですね。壁にクライミングホールドをつける専用のボルト穴が空いていて、そこにホールドを(握る部分)はめていく感じです。ここを登ったら面白い、体を使わせたら良いのでは、というアイデアを盛り込んで作る事が多いですね」
あとはルートセッターによってクセが出たりするので、この人が作ったなというのが見てわかったりしますね。」
■「面白いですね。作るのも大変そうですね。頭を使いそう…」

□「昔は自然下で行う外の岩場に行く為のトレーニングとしてインドアのクライミングジムが使われていた為に、指先がかかるような小石程度のホールドを取り付けていました。
ただ今は誰でも親しみやすく、見た目も楽しさを感じてもらえるように大ぶりのホールドやカラフルなセットが主流ですね」
ルートは同じ色のホールドを追って、ゴールできるように設定されていることが多いです。」
■「そういうルールなんですね。面白そうです、あとでやってみても良いですか?」
□「勿論です!ジムによっては、プロでも苦戦するようなルートをいくつか作っているジムもあります。ここのジムでもすごく難しい課題が数本設置されています。」
■「そんな難しいのではなく簡単なコースでお願いします。笑
まずは上野さんに登っていただきたいです」

ということで上野さんに登ってもらいました。
登っていく姿を後ろで見て気付いたのが、体幹について。ホールドにかける手足は様々な方向に延びていきますが、体の線はブレがありません。

芯はしっかりしていながら、余計な部分に力が入っていない様に見えます。
例えるなら、野生の動物が木登りをしているイメージ。自然の中で自分の体の動かし方を熟知している様な動きに、とても驚きました。

ここで私も挑戦してみる事に。

まずはホールドをガッチリ掴むために滑り止めの粉をつけます。専用のシューズはお借りできるので、これで準備はOK。
本当に体ひとつで楽しめますね。

上野さんから簡単なルールと登り方についてレクチャーを受け、挑戦してみます。
最初のホールドへ手をかけ、次に手を掛けるホールドをイメージします。

選択肢が多くあるので、本当に自身の中でパズルを解いていくような感覚。

登っていけそうなホールドを掴みながら、足をしっかりとかけていって…高所の目標ホールドを両手で3秒掴めば、フィニッシュとなります。

登れた…!教えてもらいながらですが、小さな達成感がありました。
体感としては、体以上に頭の中を使った印象でした。組み立てて体を動かす間隔が気持ちよいですね。

最後に、上野さんへ今後どうお店を育てていきたいか伺ってみました。
□「皆さんの居場所であれば嬉しいと思っています。サードプレイスって言うんですかね。
仕事で疲れたら、フラっと体だけで立ち寄ってほしいですね。」

紹介してくれたジム自慢のコーヒー。環境に配慮したバガスカップ(サトウキビ由来の素材で出来た容器)を使用しているそうです。カップに描かれているキャラクターはチャップスくん。デザインのお仕事も手がけている奥様が手がけたそう。
ちょっとした時間で手ぶらでフラっと立ち寄れる気軽さ。頭と体を動かして、疲れたらコーヒーを飲みながら一息つける場所。
いいですよね。
■「今日はお話が伺えて、実際体験もさせて貰えて楽しかったです。ありがとうございました。」
□「こちらこそありがとうございました。
同じ壁を違う人で共有すると、コミュニケーションを取りながら繋がることができるので、そういった形でどんどん繋がりが出来れば嬉しいです。」

最後に上野さんと素敵なお写真を1枚。
こんな風にリラックスできる居場所で、楽しくインタビューさせていただきました。
これからもCOLORSでは、地域の方々の取り組みやグランツリーとの繋がりを紹介していきます。
次回の繋がりも、楽しみにしていてくださいね。
それではまた次のおたよりでお会いしましょう。