みなさま、こんにちは。無印良品 日田です。
3回目となる
『くらしの備え。いつものもしも。』
のおはなし。
今回は ~備えのはなし編~ と題し、複数回に分けて、
もしもの備えについて、お話してみようと思います。

さっそくですが、
去る10日から11日、日田では線状降水帯が発生し、
防災無線がひっきりなしに鳴っていましたね。
不安な思いをされた方が、きっと多かったと思います。
そのときのことを思い出しながら、
次の【問い】について考えていただこうと思います。
「あなたは『もしも』のために、何を備えますか?」
少し、お時間を取ってみましょう。
……
………
………… 。
さて、どんなモノが思いつきましたか?
あくまでスタッフの予測ですが、
おおむね次のように思うのではないでしょうか。
「水と食べ物は絶対いるよね!」
「懐中電灯とかラジオ?」
「ティッシュとかトイレットペーパーとか」
「でも簡易トイレも欲しいし、水のタンクもあったほうがいいよね」
「それから、あれも、これも……」
そう。
それはどれもきっと、
思い浮べたみなさまにとって『備え』の正解です。
そして悩ましいことに、備えるモノに
「正しい」も「間違っている」もないのです。
「どういうこと?」と思うかもしれませんね。
では、こんな質問をしてみましょう。
【赤ちゃんのいらっしゃる3人家族】
を思い浮かべてみてください。
さて、どんなものが備えとして必要になると思いますか?
……そうした【問い】を考えたとき、
「赤ちゃんのおむつ」や「粉ミルク」を思いつく方が
いらっしゃるのではないでしょうか。
今度は【高齢者2人ぐらし】を思い浮かべてみましょう。
同じように、
どんなものが備えとして必要になるでしょうか?
そうすると、「老眼鏡」「杖」「常用している薬」。
そういうものが思いつくかもしれません。
でも、そのくらしをしている人に、
「赤ちゃんのおむつ」や「粉ミルク」は、
果たして必要でしょうか?
このように、『備え』とは、
それぞれの家庭、それぞれの事情によって、
大きく変わってゆくのです。
そして、もうひとつ。
わたしたちが『もしも』に遭遇するとき、
それがどんな状況で、どんな場所で、
どんな形で遭遇するかわからないのです。
『もしも』が起きたとき、家にいるかもしれない。
『もしも』が起きたとき、学校や職場や、
買い物に出かけているかもしれない。
『もしも』は、
わたしたちの状況に合わせてやってきてはくれないし、
『もしも』は、
いつも、わたしたちの想定の外からやってくるのです。
だからこそ、どう備えていいかわからない。
備えるモノへの正解もない。
でも、備えたほうがいいことは、
きっと誰もが心のどこかに持っていて悩ましいからこそ、
なかなか「備えられない」ことに
つながっているのではないでしょうか。
備えるならば、
少しでも困らないように備えたいのが、
わたしたちの本心です。
ですが、すべてを完璧に備えるのもまた、難しい。
これらのことが、
『備え』へのハードルを上げているように思います。
では、どうしたらよいのでしょう?
さまざまな考え方、方法はあると思いますが、
無印良品では
【日常づかいのモノを、備えにすること】
をひとつの提案としています。
わざわざ『備える』ために買うのではなく、
普段からつかうモノを『もしも』の時にもつかう。
例えば、ウェットティッシュ、トイレットペーパー、
レトルトの食品。
消耗品は、普段からつかうために購入するモノです。
そして、それらを『もしも』の時にもつかうと考えれば、
備えることへのハードルは、
そう高くないのではないでしょうか。
そして【状況による3つの備え方】の
提案もしてみたいと思います。
ひとつめ。
それは、『もしも』が起こったとき、
その場をしのぐためのモノの【備え方】。
ふたつめ。
それは、『もしも』が起こったとき、
いったん避難するために持ち出すモノの【備え方】。
みっつめ。
それは、『もしも』が起こったとき、
長期の避難生活をするために必要なモノの【備え方】。

次回はこの備え方について、
より詳しく、話していきたいと思います。
それまでの【宿題】として。
「あなたなら、どんなモノをどんなふうに備えますか?」
予習として、こちらのページもぜひ。
▶特設ページ『くらしの備え。いつものもしも。』
この記事を読んでくださったということとは、
それだけでみなさまの『備え』が
大きく一歩すすんだということ。
そのことを、わたしたちはとてもうれしく思います。
みなさまの明日が、
どうか今日よりやさしいものでありますように。
無印良品 日田