地域で取り組むエコファーマー。いちごの町から千葉県ご当地いちごをお届け【相葉苺園】

地域で取り組むエコファーマー。いちごの町から千葉県ご当地いちごをお届け【相葉苺園】

諸国良品

2023/01/13

九十九里浜からほど近い千葉県山武(さんむ)市。市内を横断するように走る国道126号は通称「ストロベリーロード」とも呼ばれ、いちご狩りを中心にした観光いちご園が20軒ほど軒を連ねています。1983年に発足した「山武市成東観光苺組合」では、切磋琢磨しながらエコにも取り組み、2002年には農林水産省の認定する環境に優しい農業「エコファーマー」の認定を取得。減農薬・減化学肥料で栽培しています。その内の一軒が、成東地区にある「相葉苺園」です。毎年30種類ほどのいちごを育て、千葉県ならではの品種の栽培にも余念がありません。

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1975年の創業以来、一貫して有機肥料だけを使用したいちごの土耕栽培に取り組んできた相葉苺園。園主の相葉英樹さんは「いちごの風味を良くするために追求していった結果」と話します。いちご狩り用のハウスは、高設栽培に取り組み、お客さんがいちごを取りやすいようにという配慮が滲みます。

農薬の使用は最小限に留めており、植物が持つ防御力を上げるための植物活性剤を使用することや、天敵を用いた害虫駆除などに取り組んでいます。また、農薬を控えることで、ミツバチによる受粉を行っています。

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栽培品種は、珍しいいちごを食べ比べしてみたいというお客様のニーズに応えていったところ、今では30種類ほど栽培するように。常時15種類ほどのいちごの食べ比べができ、「チーバベリー」「ふさのか」「真紅の美鈴(黒いちご)」といった千葉県ならではの品種も手掛けています。

「チーバベリー」は千葉県農林総合研究センターが長い歳月をかけて開発した、千葉県オリジナルのいちご品種です。甘みに加えて程よい酸味のある品種で、果汁がたっぷりでジューシー。「ふさのか」は、さわやかな桃のような香りが特徴で、甘みが強く酸味が少ない品種です。その「ふさのか」を親に持つ「真紅の美鈴」は、アントシアニンを豊富に含んだいちごで味わい豊かな黒いちご。2015年に品種登録されたばかりで、生産量が少なく、ほとんど市場に流通していません。

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かつて山武市成東観光苺組合の組合長を務めていたという相葉さんは「組合の仲間たちと切磋琢磨する中から工夫が生まれ、“いちごの町”全体が活気づいていくことがうれしい」と話します。そんないちごの町で作られた、千葉県ならではの珍しいいちごを、是非一度ご賞味ください!

生産者紹介

  • 相葉苺園

    生産者名 相葉苺園 詳細

    千葉県山武市の通称「ストロベリーロード」沿いにあるいちご園。昭和50年の創業以来、有機肥料だけにこだわった土耕栽培で30種類ほどのいちご栽培を手掛けています。農林水産省のエコファーマー認定を取得し、有機質肥料と低農薬栽培に積極的に取り組んでいます。