昭和2年創業以来、3代に亘り、干し大根、桜島大根、高菜など鹿児島県産原料を使った漬物の製造を行っています。素材の良さを引き出すよう、殆どの原料は地元農家との契約栽培です。
「つぼ漬」は、鹿児島県産干し大根を刻んだ醤油漬で、歯切れ・歯応えの良さが人気の、九州を代表する漬物です。「ふじさき漬物舗」の「つぼ漬」は第8回農業祭において、農林大臣賞を受賞しています。
原料の干し大根は鹿児島県内で栽培され、毎年12月~1月頃の季節風によって干燥されます。この時期は、霜が降りたり凍りついたりせず、東シナ海からの風も強いので、当地が干し大根の生産に適しています。
当地の干し大根の歴史は、400年以上昔まで遡ります。古文書に拠りますと、1592年島津義久の軍船に「唐漬」を積み込んだとありますが、これが現在の「山川漬」で、干し沢庵のルーツと言われています。
波静かな錦江湾(鹿児島湾)に浮かぶ活火山「桜島」は鹿児島のシンボルですが、この桜島の特産品が、ギネスブックで世界最大の大根として認定された「桜島大根」で、その記録は何と31.1kgです。
この桜島大根を長期間酒粕に漬け込み、創業当初からの製法で収穫から1年以上を経てつくられる「桜島漬」は噛むほどに味わい深い、飴色をした奈良漬タイプの特産漬物です。