あらかわの桃の起源は江戸時代初期にまで遡り、約400年の栽培の歴史があります。水はけの良い砂質土と温暖な気候が桃の栽培に適しており、技術の向上も相まって、西日本有数の美味しい桃の産地として知られてきました。
しかし昨今の高齢化の波は、あらかわの桃農家も襲い、だんだんと担い手不足に陥っていました。そこで立ち上がったのが、建築・通信・ITという、農業とは全く別の業界からJターンしてきた3人。ベテランの桃農家に従事しながら技術を学び、徐々に桃畑も担いながら、あらかわの桃の産地を継承してきました。
2009年には直売所をオープンし、今では旬の時期になると近隣の道路では“桃渋滞”が起きるほどまで人気を博すようになりました。そして2014年には八旗農園として法人化。今では積極的にインターン生も受け入れ、産地を継いでいく人材育成にも励んでいます。
エコファーマーの認定も受けた八旗農園では、使用する農薬も自然由来のものに限り、回数も25%削減しています。肥料も有機質のぼかし肥や草堆肥を使用するなど、安心・安全な桃の栽培に余念がありません。
岡山の白桃、山梨や福島のピンク色の桃と比べ、和歌山の桃はほんのりピンクに仕上がっています。これは袋掛けする袋にポイントがあるようで、見ているだけでなんだか幸せな気分になれます。是非、西の桃源郷「あら川の桃」をご賞味ください。