震災の経験と教訓から生まれた、石巻工房

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諸国良品

2015/01/30

東日本大震災によって大きな被害を受けた石巻市の商店街において、「地域のものづくりの場」として2011年に生まれた石巻工房。被災者自らが手を動かす「DIY(Do It Yourself)」の支援活動のほか、地元の店舗を復旧。その後、「手づくり」にデザインの付加価値を与え、地域内外で販売するための「石巻工房ブランド」を立ち上げ、若手デザイナーらがデザインを提供し、屋外でも人が集い楽しめる家具を展開しています。

木材は耐候性が高く腐りにくい、ウッドデッキなどによく用いられるレッドシダーを使用。被災直後の現場では外で使うケースが多く、必然的に強度と耐久性のある材が求められていたのです。

「考えるスキを残しておくモノづくりが大切」と代表の千葉隆博さんは話します。石巻工房で用いる木材が無垢なのも、自分で塗装するもよし、傷ついたら削るもよしという意味からでした。

震災後一早く復興を遂げたのは店主自らが店を直した居酒屋でした。「魚を与えるのではなく釣り方を教える」という姿勢こそが自立を促すと、石巻工房ではワークショップも開催しています。

「過去の石巻は閉塞感に包まれた場所でした。これからの石巻は開かれた場所でありたい」そんな石巻工房のメッセージが、枠の右上に穴が空いているロゴにも込められています。

生産者紹介

  • 供給者画像:生産者名 株式会社石巻工房

    生産者名 株式会社石巻工房 詳細

    東日本大震災後、石巻市の商店街で、有志から提供された補修道具や木材を基に、復旧のために誰もが自由に使える工房としてスタート。現在は「スモール・アウトドア」というコンセプトの下、外部にも内部にも置くことのできるコンパクトで軽い家具を製作しています。代表の千葉さんは「石巻に来たら必ず立ち寄りたくなる場所にしたい」と話し、地元の人の自立のための工房としてはもとより、地域を活性化する起爆剤として歩み始めています。

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