先代たちは森吉山と呼ばれる山からこの田へと雪解け水を流すため、8km手作業で掘り水路を作り上げました。その水路の傍らには山わさびが生えているほど、キレイな水が流れています。
1年の半分は雪に閉ざされる北秋田での米づくりは、3月下旬の除雪から始まります。まだ薄暗く霧がかった早朝5時、防寒具を着て機械に乗り込みます。
田んぼの耕起・代掻きを終えたらいよいよ育苗が始まります。田植えに向けて1ヶ月前に種をまき、元気な苗を育てます。田植えを終えると重要な仕事"水管理"が待ち構えています。
棚田には法面と呼ばれる傾斜部分があります。秋田でも30度近く暑くなる夏の、毎日のこの部分の草刈りが一番ハード。
収穫の時期を迎えた10月。豊さんの棚田でも人を集めて稲刈り体験が行われました。昔ながらの手作業で稲を刈り、刈った稲を藁で結び、稲架がけという手法で天日干しをしていきます。
「自分たちの想いやお米の味を直接お客さんに届けたい」。そう考えた若手農家達が集い、トラクターに乗る男前たち、略して『トラ男』を結成しました。