弘前市では明治時代にりんごの栽培が始まり、今や日本のりんごの約1/4近くを生産する、日本一のりんご生産地です。毎年秋になると赤い実が市内の至るところで輝きます。
りんごの木は高さが低く曲がりくねっているため、建材として利用することが難しく、幹にこぶも多いため加工するのも簡単ではない木材として知られています。
農園から集めたりんごの木は3~4年かけて自然乾燥させますが、使える木材は5割がやっと。それでも木村木品製作所では、「りんごを育ててくれた木を最後まで大切にしたい」という想いで活用しています。
選りすぐられた木材は、一つひとつ職人の手によって丁寧に削り出されながら姿を変えていきます。人を優しい気持ちにさせてくれる木のぬくもりに職人の心の暖かさも加わっています。
落ち着いた木目、趣きのある木目、味のある木目。木は同じ木材からでも、一つとして同じ姿を見せません。ご縁のあった個性豊かな木目をぜひ可愛がってあげてください。