小玉醸造が伝統を受け継いで造り続けているふるさとの味「ヤマキウ味噌」。大豆10に対して麹歩合が8~10という変わらぬ配合。「秋田味噌は米麹の割合が多い味噌なんです」。
厳寒期に味噌の仕込みは始まり、夏になると発酵はピークを迎え、一般的な味噌造りはここで終わりですが、天然醸造では1年6ヶ月の間、菌たちがじっくりゆっくり働き続けます。
蔵は昔ながらの土蔵造りという手法の分厚い壁で造られています。壁を厚くすることで外の寒暖の差を少なくし、ひんやりとした薄暗い蔵の中で、菌たちはのびのびと活動しているのです。
「色がきれいで粒が大きく、へそが薄い方が味噌にはいいんだよ」。そう、笑顔で教えてくれる菊地さん。リュウホウと言う名の秋田県産の契約栽培大豆を使っています。
さらにこの大豆の魅力を引き出すために、"半分煮て半分蒸す"という手法を使います。「最初に煮て栄養がなくなる前にお湯を抜き、圧力をかけて蒸すんだよ」。
あきたこまちの米麹、135年生き続ける菌たち、こだわりの大豆、低温長期発酵で造られるヤマキウ味噌は、穏やかな香りを放ち、大豆の旨味と麹の甘味の調和がとれた味わいです。