受け継がれた「喜之助」スピリット

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諸国良品

2015/01/30

室内での作業が多いはずのおそうめん屋さんから出て来たのは、こんがりと日焼けをした、アスリートのような爽やかな男性。およそ100年続くそうめん屋4代目の真砂淳さんがお父さんとともに先代「喜之助の味」を現代に届け続けている『真砂喜之助製麺所』のお話。

真砂家に代々伝わるそうめんづくりに携わるのは、3代目博明さんと4代目淳さん、そしてそれぞれの奥さんの4名。家族でそうめんづくりに携わる姿は、なんともほっこりする光景。

淳さんがそうめんづくりに携わるようになって15年。それでも、未だにお父さんにしかわからない塩の配合があるのだそう。「最終的な塩加減はまだ親父にしかわかりませんね」

SNSで日干しの写真をあげると、若い人からも反響があった。「そうか、僕らにとっての日常は普通の人にとっては非日常なのか」と、気づいたのだと淳さんは続けます。

「『おいしいものを作っていたらお客さんは買ってくれる』と親父は言うけれど、もっと若い人にも手に取ってもらいたいとの思いでパッケージを一新しました」。

ところで、店名の「喜之助」は2代目の真砂喜之助さん。そうめんを小脇に抱え家々の門戸をくぐっては杯を酌み交し、格別なそうめんをふるまったことから島中の評判となったそう。

淳さんが島内外の人たちと丁寧に関係を築いている姿、喜んで欲しいと爽やかに語る笑顔からは、これが現代に受け継がれた「喜之助スピリット」だと、なんだか感慨深く思うのです。

生産者紹介

  • 供給者画像:生産者名 真砂淳さん

    生産者名 真砂淳さん 詳細

    朝が早いため、普通はなかなか地元の人たちとお酒の場をともにしたりすることが難しいのがそうめん屋さん。しかし淳さんは、野球の監督にお祭り、そして同じように熱い思いを持って活躍する島の生産者たちと島の未来について話したりと大忙し。島内外の人たちと丁寧に関係を築き、喜之助の味とスピリットを伝え続ける4代目です。

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    現代に息づく「喜之助」スピリット