「木頭ゆず」で黄金色に輝く村へ

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諸国良品

2019/10/18

徳島県の南西部、高知県との県境に位置する木頭地区(旧木頭村)は、「木頭ゆず」と「木頭杉」の生産地として知られた村です。しかし、後継者不足から手付かずの山や畑が増えるという課題がありました。そんななか、2001年に一人の男性が移住。一人前の樵(きこり)になることが目的でしたが、2004年に「木頭ゆず」と出会い、林業の傍らゆず栽培をする農林業家に。2013年には「黄金の村」を立ち上げ、「木頭ゆず」の加工品なども展開し、農林業の課題や大自然の重要性を伝えたいと活動しています。

標高300mに位置する木頭地区は、夏は最高気温40℃、冬は最低気温零下10度まで年間を通じて気温の差があります。このように寒暖の差が激しく、積雪が少なく雨が多い、また、朝夕の霧が多い気象条件はゆず作りには最適。香り、酸味が強く甘みのあるゆず果実が生まれます。

「桃栗3年、柿8年、柚子の大馬鹿18年」という言い回しがあるように、育つまでに時間がかかるゆずは、農産物として流通させにくいとされていました。しかし、「木頭ゆず」は独自の技術で5~6年で実をつけられるようにし、昭和52年「朝日農業賞」を受賞。名実ともに日本一のゆずになりました。

「黄金の村」が生産しているのは、農林水産省のガイドラインに基づき栽培期間中、農薬・化学肥料不使用の特別栽培の木頭ゆず。ゆず果汁はもちろん、果皮や種まで安心してご利用いただけます。

ゆずは収穫後、時間が経つに連れ酸味が弱まり、甘みは強くなりますが、日持ちが悪くなります。 搾りたてのゆず本来のフレッシュな香りと、豊かな酸味を食卓にお届けするために、「黄金の村」では収穫後24時間以内に搾汁し、加工品としても展開しています。

秋の収穫期になるとゆずが色づき、イチョウが紅葉し、村中が“黄金色”に輝く「木頭地区」。「私たちが木頭ゆずを世界に発信し、知ってもらい、味わっていただき、そして木頭ゆずでみんなに潤って欲しい。そんな思いで日々ものづくりをしてます」と「黄金の村」の神代晃滋さんは語ります。

生産者紹介

  • 供給者画像:生産者名 KITO YUZU株式会社

    生産者名 KITO YUZU株式会社 詳細

    那賀町木頭地区で、農林業の経営、農林産物の生産・集荷・加工・製造・商品開発および販売などを行っています。過去には187人いた「木頭ゆず」の生産者は現在40人にまで減り、生産者の減少に歯止めをかけれないのが現状。契約生産者から、やりがいのある値段でゆずを購入し、地元生産者の所得向上と、新しい担い手の育成に少しでも貢献したいと考えています。「ゆずで黄金色に輝く村にする。その中心に『黄金の村』がいること」を夢に活動中。